<コトバ言葉>「欠缺」読めますか?

2021年2月24日 07時14分
 本紙電子版に、憲法の条文を一つ一つ解説する「いま読む 日本国憲法」というコーナーがあります。その原稿をチェックする中で、読み方が分からない単語が。七〇条に出てくる「欠缺」。…けっかん? 違いました。「けんけつ」と読みます。
 意味は「法律で、ある要件が欠けていること」。「大漢語林」や「新潮日本語漢字辞典」によると、缺は欠の旧字です。欠と缺は別の字でしたが、戦後、当用漢字を定める際に欠が缺の新字体に選ばれ、一つにまとめられました。その結果、欠は「けつ」という読み方と「一部分がなくなる、一時的に存在しない」という意味がおなじみになりましたが、それらは本来缺の方の特徴で、元々の欠は「けん」と読み「あくび」という意味が主たるものです。
 ちなみに、本紙は常用漢字とそれに伴う音訓を使っていますが、過去に欠缺を「欠欠」「けん欠」などとした例はありませんでした。
 電子版の連載は、実はまだ七〇条に届いていません。条文全体が気になった方は待つか、ぜひご自身で調べてみてください。 (安田朱希)

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