ミャンマー国軍政権の外相がタイ訪問 外交維持を国内外にアピール

2021年2月25日 06時00分

ミャンマーのワナ・マウン・ルウィン外相=2015年、国連本部で、ロイター・共同

 【バンコク=岩崎健太朗】ミャンマーの国軍政権のワナ・マウン・ルウィン外相が24日、隣国タイを訪問した。1日のクーデター以降、閣僚の海外訪問は初めて。内政不干渉を原則として結び付きが深い東南アジア諸国連合(ASEAN)各国に政権掌握の正当性を訴え、外交関係の維持を国内外に示す狙いがある。
 タイメディアなどによると、ワナ・マウン・ルウィン氏はバンコク郊外の軍施設でタイのプラユット首相と会談。その後、ドーン副首相兼外相、タイを訪問しているインドネシアのルトノ外相とも会談し、現在の情勢や今後の方針を説明したとみられる。プラユット氏は記者団に「友好国同士、耳を傾ける必要がある」と語った。

タイのプラユット首相=24日、バンコク近郊で、岩崎健太朗撮影

 ロイター通信などによると、ルトノ氏は当初、25日にミャンマーで国軍幹部らと会談する予定だった。インドネシア政府として、国軍政権が主張する再選挙の確約と、ASEAN各国による選挙監視団の派遣を提案するとの見方が広がったのに対し、抵抗運動を続ける市民が「クーデター政権を承認するつもりか」「公正な選挙結果はすでに示されている」と猛反発。23日に各国のインドネシア大使館前でミャンマー人が抗議し、インドネシア政府は同日夜、ミャンマー訪問の見送りを発表した。
 ASEANではタイやカンボジアがクーデターに静観の構えをみせる一方、シンガポールは国軍のデモ制圧に非難声明を出すなど対応が割れている。インドネシアやマレーシアは事態収拾を急ぎ、特別外相会合の開催を呼び掛けている。
 国軍政権は国連や欧米各国の相次ぐ非難に「内政への干渉だ」と反発を強める一方、経済的な締め付けや孤立化を避けたい意向。国軍が拘束したアウン・サン・スー・チー氏の経済顧問のオーストラリア人経済学者について、豪国防省高官が22日の国軍幹部との電話協議で即時解放を要請したが、ミャンマー国営メディアは「二国間協力などについて協議した」とだけ報じた。

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