桜、伐採後も生かす 廃材から商品、人気 国立の有志手作り

2021年2月25日 07時11分

国立市の桜の木材で作ったスプーン=くにたちさくら組提供

 国立市の市民グループ「くにたちさくら組」が、老木化して伐採された市内の桜の木材で作る商品が評判を呼んでいる。スプーンや季節ごとの置物が完売するほど人気だ。さくら組代表の彫刻家、大塩英生(ひでお)さん(74)は「国立の文化をつないできてくれた桜。これからも活動を続けたい」と話す。 (竹谷直子)
 国立市の桜は、一九三四年ごろから住民らが植えており、近年は老木化が問題になっている。老木化した桜の伐採を知った大塩さんは「昨日まで楽しませてくれた桜を捨てるのは忍びない」と別の形でよみがえらせる方法を考えた。
 二〇一四年にグループを結成。谷保緑地で伐採された桜を保管、加工し、市内にあるシェア工房「クミタテ」で商品をつくる。毎週土曜日に六十〜八十代の近所の住民らが集まり、アイデアを出し合い、商品づくりを続けている。自然の材料にこだわり、オリーブオイルでコーティング。化学薬品は使わない。

伐採された桜を加工する大塩さん(右)と小池さん=国立市の谷保緑地で

 商品は昨年十二月から旧国立駅舎で販売。スプーンは販売六日で完売するほど人気で、サンタクロースの置物も完売したという。メンバーの小池幸男さん(74)は「すぐに売れるので商品づくりに忙しい。手先を使うとエネルギーを消費するので、よく食べる。元気になれる」と喜ぶ。
 新型コロナウイルス感染症の影響で現在は中止しているが、保育園に出向いて箸づくりを指導するといったワークショップも行っており、これまでの参加者は延べ五千人ほどになっているという。伐採された桜の木を使ったベンチを街に設置する活動も続けている。
 大塩さんは「SDGs(持続可能な開発目標)に結びつけ、今後も活動が続くように呼び掛けていきたい」と意気込んでいる。

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