足利山林火災 火の気のない場所「調理やたばこが考えられる」 延焼2日で5倍、中高など休校

2021年2月25日 07時54分

今も煙が上がる天狗山の山頂方向を指さす須永雅行さん=いずれも足利市で

 栃木県足利市西宮町の両崖山(標高二五一メートル)の火災は四日目の二十四日になっても延焼が止まらず、市災害対策本部は焼失面積を東京ドーム十個分に相当する約五十ヘクタールと発表した。二十二日夕方の約十ヘクタールから二日間で五倍に拡大するすさまじい火勢。延焼地に隣接する梅林「西渓(せいけい)園」のそばで五十年住んでいる塩谷三郎さん(80)は「北側に迫る山の尾根が一面真っ赤に染まっていた」と恐怖を振り返った。 (梅村武史)
 最前線、西宮町の現地指揮本部は一面が白煙で覆われ、ヘリコプターの爆音がとどろく。同町自治会副会長の須永雅行さん(68)は尾根続きで西側にある天狗山(同二五九メートル)の山頂が燃えているのを目撃したといい「みんなが自宅への延焼を心配している」と表情を曇らす。
 美術館経営の栗田俊英さん(60)は「まさかここまで広がるとは」、西宮地区の防災活動に取り組む三富敏夫さん(63)は「風が強いので消火活動は厳しいようだ」とそれぞれ話した。

延焼が続く両崖山中

 二十一日午後三時半ごろ両崖山の山頂付近で出火したとみられる。陸上自衛隊のヘリコプターの散水や地上からの放水は続くが強風と乾燥に阻まれ、火勢は収まらない。二十三日には天狗山周辺にも広がった。
 両崖山中の御岳(みたけ)神社が全焼したことが二十四日確認された。民家まで約五十メートルに迫る場所もあり、近隣百七十七世帯に対して避難勧告が出された。市立第一、第二中学や県立足利高、足利工業高が休校となった。
 和泉聡市長は二十四日の記者会見で「火は今も拡大中。総合的な戦略を急いで立てる」と話した。人的被害と住宅被害の回避を最優先に防衛ラインを定める方針。「天候の良い日曜日で火の気がない場所。調理やたばこが考えられる」と原因の可能性も示唆した。

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