箪笥で眠っていた400万円をコロナ禍で困っている人に…「田園調布6丁目の田中実」さんが郵送でNPOに寄付

2021年2月25日 17時00分

現金400万円とともに届いた手紙=いずれもパブリックリソース財団提供

 新型コロナウイルスで困っている人を助けたい―。東京都内などのNPOにこんな趣旨で、同一とみられる差出人から、郵送による多額の匿名寄付が相次いでいる。本紙で確認できたのは3団体。うち金額を明らかにした2団体には、それぞれ400万円の寄付があった。同封の手紙は3団体とも、同じ文面が印字されていた。寄付を受けた団体は戸惑いながらも、意気に感じている。 (原昌志)

◆消印は銀座…多額の匿名寄付に困惑も「ありがたい」

「新型コロナで困った人のために」と送られてきた現金と手紙が入っていた封筒

 「厚みが2、3センチもあって何だろうと。開けたら現金400万円だった。驚きましたよ」
 医療や文化活動などに携わる個人や団体を支援している公益財団法人パブリックリソース財団(東京都中央区)の久住剛理事長は13日、ポストに届いていた封筒を見つけた。
 銀座の消印で差出人は「東京都大田区田園調布6丁目」の「田中実」さん。名前に心当たりはなく、田園調布に6丁目もない。同封されていた手紙には、「住所、氏名は架空のものです」と断り書きがあった。「使うあてもなく箪笥たんすで今まで眠っていたもの」「コロナウイルスなどによってお困りの方を少しでも助けることが出来れば」とつづられていた。
 多額の匿名寄付に困惑したが、スタッフで話し合って受け取ることに。「大変ありがたい。生活に苦しむ人たちを支援する活動に役立てたい」と久住さん。直接謝意を表せないが、ホームページにお礼のメッセージを掲載した。

◆佐賀の団体にも…医療物資の支援に

 災害救援や復興支援活動などを行うNPOアジアパシフィックアライアンス・ジャパン(A―PADジャパン、佐賀市)にも15日、郵送で現金400万円が届いた。差出人は、パブリックリソース財団と同じ「田中実」。手紙もまったく同一の内容だった。スタッフは「受け取っていいものか迷ったが、志をいただくことにした。NPOはどこも資金集めに苦労している。本当に助かります」と感謝する。コロナ禍で行っている医療物資の支援などに生かす方針だ。
 国内外で教育支援や貧困世帯支援などを行うNPOグッドネーバーズ・ジャパン(東京都大田区)にも1日、現金が届いた。金額は明らかにしていないが、手紙の文面は同じだといい、ツイッターなど会員制交流サイト(SNS)に手紙の画像とともにお礼を書き込んだ。広報担当者は「気持ちに応えられるように、しっかり頑張っていきたい」と意を新たにしている。

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