凍みこんにゃくをおいしく手軽に 炊き込みご飯のもと開発 水戸の大成女子高生が考案

2021年2月26日 07時19分

「Wこんにゃく釜めし」をPRする大成女子高の生徒たち=水戸市で

 茨城県北地域を中心に江戸時代から作り続けられてきた特産の「凍(し)みこんにゃく」入りのユニークな炊き込みご飯のもと「Wこんにゃく釜めし」が、三月一日からオンラインショップなどで販売される。考案したのは、水戸市の大成女子高の生徒たち。生産者が減っている伝統の逸品を手軽においしく食べられるように工夫を凝らした。「味には自信がある。ぜひ食べて」とアピールする。 (保坂千裕)
 大子町で凍みこんにゃくを製造する栗田晋一さん(54)の話では、古くから保存食として親しまれ、水戸藩の専売品として藩財政を支えていた。第一次世界大戦では、兵士が空腹を紛らす非常食として腰に下げていたという。
 凍みこんにゃくの製造には労力と時間が欠かせない。コンニャクイモから作ったこんにゃくを石灰水に漬けたり、外干しや陰干したりするなどの工程は全て手作業。完成まで一カ月ほど必要だ。こうした重労働が敬遠されたのか、生産者は県北地域の三軒にまで減ってしまった。
 「Wこんにゃく釜めし」を考案したのは、県の特産品を商品化する科目「地域デザイン」を受講する大成女子の三年生約二十人。同科目は二〇一七年度、二、三年生向けに設置。卒業生たちは、これまでに「ほしいもグラノーラ」や、ゆずこしょうならぬ「梅こしょう」を商品化し、茨城おみやげ大賞などを受賞した実績もある。
 三年生が着目したのが、凍みこんにゃくだった。「弱点」は、ゆでるなどの下処理が大変なことだ。あまり食卓に上らない理由の一つは調理のしづらさにあるが、この点を克服した商品ができないかと考えた。
 栗田さんから直接、生産者を取り巻く現状や生産方法を聞き、二年生の時から約二年間かけて商品化にこぎ着けた。ご飯のもとなら下処理の手間が省ける。歯応えのある凍みこんにゃくと、一般的なこんにゃくとの食感の違いを感じてもらおうと、両方を混ぜたことも特徴。商品名の「W」のゆえんだ。
 開発メンバーの根本真悠さん(18)は「具のバランスなどを考えて作った。炊き込みご飯を通じ、凍みこんにゃくを知ってもらい、県をPRしたい」と話す。
 栗田さんによると、凍みこんにゃくを採り入れた商品は今回が初めて。栗田さんは「これまでは凍みこんにゃくの調理法を聞かれても、手軽なやり方を紹介できなかった。炊き込みご飯は、食べるきっかけとして非常に役立つ」と期待する。
 「Wこんにゃく釜めし」は、土浦市のつくだ煮店の「小松屋」の店舗とオンラインショップで販売する。一パック米二合分で七百七十円(税抜き)。

凍みこんにゃくと普通のこんにゃくを混ぜた「Wこんにゃく釜めし」


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