「変異株で再拡大のリスク」緊急事態宣言の早期解除に異論続出、諮問委員会は紛糾<新型コロナ>

2021年2月26日 21時54分

新型コロナウイルス感染症対策本部で、6府県の緊急事態宣言について月末解除を表明する菅首相(中央)

 6府県に対する緊急事態宣言の早期解除について、26日の諮問委員会では慎重論が相次ぎ、予定を1時間超える議論が続いた。「感染力の強い変異株の影響で、再拡大するリスクはある」と警戒するメンバーが大半だったという。

◆新規感染者は昨年の解除時より大幅に多く

 会議後、武藤香織・東京大医科学研究所教授は「紛糾した」と語った。特に医療関係のメンバーから、「関西でも変異株がたくさん出てきた。急激に増えれば、リバウンドとは異なる新しい事態だ」などの懸念が示された。
 釜萢敏・日本医師会常任理事は「昨年5月の宣言解除の際、新規感染者の解除基準は(都道府県別に1週間で10万人当たり)0.5人だった」と指摘。昨年は解除して1カ月ほどで第2波になった。6府県は24日時点で、3.6~7.8人で、前回よりも格段に多い。
 一方、6府県はほぼ全ての指標が「ステージ3」に入り、さらに下降傾向にある。「あまり我慢、我慢もよろしくない」。医療関係のメンバーも解除に歩み寄った。その上で、今後、積極的疫学調査や医療体制の拡充、高齢者施設のクラスター対策を、宣言が出ている時以上に強化すべきだという意見が出たという。

◆「ゴーサインは出せない」

 経済が専門の竹森俊平・慶応大教授も「問題解決という状態では全然ない。(経済活動の)ゴーサインは出せない」と厳しい見方。「大人数で集まらないで。花見も歓送迎会も気をつけてというのが、基本的なメッセージ」「宣言解除は、ものすごいアナウンス効果だから、不安がある」と言うメンバーもいた。
 首都圏の緊急事態宣言の終了期限は3月7日だが、あるメンバーは「解除できるとはとても思わない」と語った。 (井上靖史)

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