東海村の試験研究炉が10年ぶりに再稼働 トラブルに懸念、「はやぶさ2」の試料分析も 

2021年2月26日 22時26分
新規制基準に基づき、原子炉建屋(右)の屋根と排気筒(左)の耐震補強工事を実施したJRR-3 =茨城県東海村

新規制基準に基づき、原子炉建屋(右)の屋根と排気筒(左)の耐震補強工事を実施したJRR-3 =茨城県東海村

 日本原子力研究開発機構は26日、原子力科学研究所(茨城県東海村)の試験研究炉「JRR―3」(熱出力2万キロワット)を約10年3カ月ぶりに再稼働した。核燃料の核分裂で発生する中性子で、小惑星探査機「はやぶさ2」が持ち帰った試料を分析するなど、さまざまな目的に利用する。
 事故に備えて屋内退避や避難の計画策定が義務づけられる半径5キロ圏内には7万7千人あまりが暮らすが、10年以上停止していた原子炉のトラブルを懸念する声も根強い。大井川宏之所長は「安全確保を大前提に運転していく」と述べ、地元の理解を得る努力を続ける考えを示した。
 JRR―3は1962年に初臨界した国産初の試験研究炉で、現行の原子炉は「2代目」。2010年11月の運転終了後に、東京電力福島第一原発で事故が発生。新規制基準の施行を受けて原子炉建屋の屋根や排気筒の耐震強化工事を実施し、今月15日から最終段階の事業者検査に入っていた。(宮尾幹成)

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