悩める飲み歩きの街 宣言解除で営業時間戻したい…でも感染再拡大は怖い<新型コロナ>

2021年2月27日 06時00分

午後8時を過ぎて、人通りがなくなった野毛地区=いずれも横浜市中区で

 関西、中部地方などで新型コロナウイルスの緊急事態宣言が月末に解除されることが決まった。首都圏1都3県は宣言終了期限の3月7日に解除されるのか。解除後も営業時間短縮要請は続くのか。飲み歩きの街として知られる横浜市の野毛地区の商店主たちは、期待と不安が入り交じった気持ちで推移を見守っている。(土屋晴康)

◆赤字そしてストレス

 「今月は赤字。家賃も払えないほど。酒の提供が午後7時に終わるようでは、誰も飲みには来ないよ。せめて午後10時まで営業できたら」
 野毛地区で約20年にわたり沖縄居酒屋「琉酒玉ちゃん亭」を営む玉城三智雄さん(56)は、客のいない店内でため息をついた。
 平日は常連客がたまに顔を見せるだけ。家にいてもしょうがないと店を開けているが、「客を相手にしているのとは違った疲れがたまる。家に帰ってもなかなか寝付けない」とストレスを感じている。
 年末はかきいれ時だが、昨年12月の売り上げは例年より6割減。危機感から今年は元日から営業を始めたが好転せず、資金を切り崩して経営を続ける。宣言解除は待ち遠しいが、感染の再拡大も心配だ。「神奈川県だけで毎日100人前後の感染者が出ている。この状況では、お客さんに積極的に『来てくれ』とは言えない」と話した。

◆協力金も焼け石に水

 広島県出身の男性店主(50)が経営する居酒屋「野毛たぬき」は広島カープファンらでにぎわっていたが、客は激減した。「土日はぱらぱら入るが、平日は1人とか2人の日もある」と店主。時短要請に応じているが、協力金は家賃や光熱費に消え、ほとんど手元に残らない。「感染拡大を繰り返してはいけない。それでも、少しずつでも営業時間を延ばしてほしいというのは切なる思い」と話した。

「コロナを乗り越えた後に、また新しい野毛の文化を創ってほしい」と語る三橋郁夫さん

 パリでパントマイマーとして活躍した三橋郁夫さん(75)が経営する「博物館カフェ&バーうっふ」も売り上げは9割減。大道芸やポールダンスなどのショーが売りだが、宣言を受けて3回のショーを2回に減らし、開始時間も早めた。出演者のファンは足を運んでくれるが、ショーのない日は休業している。「解除されたとしてもすぐに人出が戻ってくると思っていない。今はとにかく感染が収まるまで待つしかない」

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