米トランプ前大統領、退任後初めて再出馬に言及 ついて行くべきか…共和党内に亀裂、迷い

2021年3月1日 20時32分
2月28日、米フロリダ州で演説するトランプ前大統領=AP・共同

2月28日、米フロリダ州で演説するトランプ前大統領=AP・共同

 【ワシントン=金杉貴雄】共和党のトランプ前米大統領(74)は2月28日、退任後初めて公の場で演説し、2024年の大統領選に再出馬する可能性に言及した。新党結成は否定し、共和党の「支配」(米メディア)に自信を示した。党内にはトランプ氏を強く支持する議員らの一方で、決別する有力者もいて亀裂が深まり、立て直しに向けジレンマを抱えている。

◆「また民主党を倒すと決断するかも」

 トランプ氏が演説したのは、南部フロリダ州で開かれた「保守政治行動会議(CPAC)」の年次総会。昨年の大統領選で「勝利した」と事実と異なる主張を再び繰り返した上で、24年の大統領選に関し「私は3回にわたり民主党を倒すと決断するかもしれない」と出馬の可能性に触れた。
 今後の政治行動については「共和党がある。新党を立ち上げるつもりはない」とし、党内で影響力を行使していくことを明言。24年には「共和党の大統領が勝利する」と強調した。
 自らへの弾劾に賛成した共和党の上下両院議員の名前を列挙し「全員排除する」と報復を宣言。特に党下院ナンバー3のリズ・チェイニー下院議員と、弾劾には反対したものの、トランプ氏を批判した党上院トップのマコネル院内総務を酷評した。

◆保守層では依然高い支持

 トランプ氏が自信をみせるのは党内や保守層に限れば、依然高い支持を誇っているからだ。トランプ氏の弾劾に2度賛成したロムニー上院議員でさえ「彼が24年に出馬すれば共和党の指名を勝ち取ると確信している」と予測するほどだ。
 だが、議会襲撃事件が起きるほど与野党対立をあおり続けたトランプ氏や、その支援を受けた大統領候補が選ばれれば、本選で昨年同様、敗北する可能性もある。「彼について行くべきではなかった」(ヘイリー元国連大使)と危機感を募らせる党有力者もいる。
 トランプ氏に対しては、税金を巡る不正疑惑の捜査も続いており今後の成り行きは不透明だ。CPACで行われた党候補者を選ぶ予備選の模擬投票では、トランプ氏に投票すると回答したのは55%で、かつての圧倒的支持には陰りも見えている。

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