<コロナと生きる@いばらき>水戸の梅まつり開幕 「待ちわびた」関係者 笑顔 梅大使やっと「初仕事」

2021年3月2日 07時14分

ピンクや白色に咲く梅の写真を撮る来園者=いずれも水戸市の偕楽園で

 水戸市の偕楽園などで1日に開幕した「水戸の梅まつり」は、新型コロナウイルスの影響により、当初の予定から半月ほど遅れてのスタートとなった。県内最大級のイベントで中止の恐れもあっただけに、待ちわびていた関係者は「ほっとした」と胸をなで下ろした。ただ、昨年に続き、新型コロナの感染防止に気を配りながらの接客になっている。 (松村真一郎)
 「おはようございます」「ようこそ」。この日は午前9時から、鮮やかな着物姿の「水戸の梅大使」7人がマスクを着用し、園東門付近で観光客を出迎え、明るい声を園内に響かせた。
 平日にもかかわらず、多くの観光客がピンクや白色に咲き誇る梅の花を眺めに訪れた。園内のベンチでは、弁当を食べながら、ゆったりと春の訪れを楽しむ人の姿も目立った。
 牛久市の無職種子田親志さん(65)、孝子さん(63)夫妻は「まつりの関係者たちが、開催を心待ちにしていたのが伝わる。いろんな梅の花が楽しめるのがいい」と園内を散策していた。
 偕楽園では、感染症対策として、入園前に検温が実施され、園内でもマスク着用が呼び掛けられた。まつりの実行委員会事務局がある水戸観光コンベンション協会の飯村健一専務理事は「梅がいい具合に咲いている時期に開幕を迎えられて大変うれしい。感染症対策を徹底して、おもてなしをしたい」と話した。
 21日までの会期中は、6、7の両日に着物を着て散策する「観梅着物Day」が偕楽園で、13日に武道演武が弘道館で予定されている。また、夜間は園内を光のアートで彩る展覧会「チームラボ 偕楽園 光の祭」が開かれている。
 梅まつりの来場者は2011年以降、50万人前後で推移してきたが、昨年は約19万4000人と記録的な落ち込みになっていた。
 梅まつりで来園者を迎えた「水戸の梅大使」は新型コロナの影響で観光PRなどの役割が制限され、この日が一般客と触れ合う今年の「初仕事」になった。
 「新型コロナは収束していないが、こういう時だからこそ笑顔で皆さんを迎えたい」。梅大使の一人の根本真美さん(37)はそう話し、マスク越しに顔を輝かせた。
 小学生の頃、毎年のように両親と梅まつりを訪れ、いつも出迎えしてくれる梅大使にあこがれを抱いていた。社会人になり仕事に追われると、その思いを忘れていたが、生まれ育った水戸のために新しいことがしたいと思い、二〇二〇年の梅大使に選ばれた。

来園者に記念品を手渡す根本真美さん(左)

 念願の梅大使になったものの、昨年の梅まつりは新型コロナで会期の半分以上を残し、お出迎えなどのイベントが中止。「すごく楽しみにしていたのに本当に悔しかった」と振り返る。
 梅大使の任期は一月から一年間。根本さんは諦めきれず、実行委に「来年もやらせてほしい」と直談判。その結果、二一年は新たに募集せず、二〇年の梅大使十人中七人が活動を継続することになった。
 今年は開幕が延期されたが、根本さんは、寒い中でも咲く梅と重ねる。
 「つらい状況が続くが、明るくいればきっといい未来がある。私たちも明るくおもてなしをして、皆さんに水戸の魅力を発信していきたい」
 梅大使は会期中、毎日交代で来園者を出迎える。 (松村真一郎)

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