みずほ銀行のATMに入れた通帳やカード、5244件が顧客に戻らず 障害は「想定の甘さに起因」

2021年3月2日 09時55分
 みずほ銀行は1日、前日に全国の現金自動預払機(ATM)で出金などができなくなる障害が発生した問題について、定期預金に関するデータを移行する作業で生じた不具合が原因だと発表した。取引不能となったATMは同行管理の8割に上る約4300台で、1日午後3時までに全て復旧した。 (皆川剛)
 都内の本店で会見を開いた藤原弘治頭取の説明によると、障害が起きた2月28日は定期預金に絡む計70万件もの作業が重なり、システムの許容量を上回って、ATMとの通信が遅くなった。藤原氏は「想定の甘さに起因して起きた。みずほが全ての責任を負う」と述べた。
 同日、メモリーを増やして原因を解消し、1日までにATMを再起動して復旧させた。一方、ATMに挿入した通帳やキャッシュカードが顧客に戻らなかった例は5244件に上るといい、返却を急いでいる。他行のATMを利用した場合の手数料は同行が全額負担する。
 障害を把握してからホームページに注意喚起を載せたのが約2時間後、行員に出勤を指示したのが3時間半後と対応は後手に回った。問い合わせに対応する監視センターの職員も休日で少なく、多くの顧客が長時間足止めされた。
 藤原氏は「寒い中、電話がつながらず、職員もすぐに駆けつけなかった。お客さまに大変つらい思いをおかけした」と謝罪した。
 みずほフィナンシャルグループでは2002年4月、第一勧業、富士、日本興業を再編してみずほ銀行とみずほコーポレート銀行を立ち上げた際に、出入金ができなくなるなどの大規模なシステム障害が発生。東日本大震災直後の11年3月にも、大量の義援金をさばけずに振り込みが遅れるなどの障害を起こした。
 旧3行のシステムをつなぐ複雑な運用に遠因があるとされ、4000億円超をかけて19年にシステムを刷新。しかし、昨年11月には一部顧客が法人向けインターネット取引サービスを利用できないトラブルが発生し、今回、みたび大規模な障害を起こした。

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