高齢者ワクチン、全市区町村への発送はわずか500人分ずつ 4月26日の週 政府計画に暗雲

2021年3月2日 20時37分
 65歳以上の高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種を巡り、政府は4月26日の週に全市区町村にそれぞれ約500人分(2回接種)を発送すると明らかにした。首相官邸のツイッターで1日夜、公表した。政府は高齢者接種の「4月開始」を掲げてきたが、当面はワクチン供給量が限られ、高齢者人口の多い自治体は接種対象者の大幅な絞り込みを迫られる。政府が対策の「切り札」とするワクチンは、各市区町村が接種を行うだけでなく、対象者の順番も決める自治体任せの運用となる。(井上峻輔)

◆必要量の5%未満?

 政府は先月下旬、4月26日以降に発送を本格化し「すべての市区町村に行き渡る量」を配ると発表したが、具体的な数量は示していなかった。
 65歳以上の高齢者人口は全国約3600万人。1741ある全市区町村に約500人ずつでは、計約87万人分にとどまる。4月5日の週から3週間にわたり各都道府県に配る計約55万人分と合わせても、単純計算では必要量の5%にも満たない。
 政府は6月末までに全高齢者分のワクチン配送を完了させる計画だ。仮に各市区町村に約500人分のペースで毎週配った場合は、6月末までの累計は900万人程度となる。政府は日本にワクチンを供給する米ファイザー社の生産力が、5月以降に増強すると期待するが、十分な量を確保できなければ、計画が後ろにずれ込む可能性がある。
 高齢者接種の開始時期を巡り、政府は当初3月下旬を想定していたが、河野太郎行政改革担当相が1月末に「4月1日以降」に修正した。医療従事者への接種は3月から本格化。対象者数は当初の見込みから100万人増加し、約470万人に上っている。

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