「どう線引きすれば?」ワクチン接種順位付け丸投げに各自治体は困惑

2021年3月2日 21時14分
 新型コロナウイルスの高齢者分ワクチンが、4月の最終週から全市区町村に配送されるが、政府は自治体が接種対象者の順番を決めるための基準を明確に示していない。ワクチンを打つ人の順位付けを丸投げされた形の自治体は、困惑を隠さない。(坂田奈央)
 東京都八王子市のワクチン接種担当者は、高齢者に届く接種券(クーポン券)について「どう配布すべきか検討しているが、答えが出ない」と、数量の限られたワクチンを住民に供給する難しさを語る。同市の人口約56万人のうち、65歳以上の高齢者は約15万人。担当者は「年齢で区切ったとしても75歳以上が7万人いる。線引きが非常に難しい」という。
 厚生労働省は都道府県に出した1日付の通知で、4月5日の週から19日の週にかけて、都道府県を通じて一部の市区町村に配送するワクチンに関し、接種券の事前送付や接種実績の記録管理などの人的体制が整っている市区町村を選ぶよう指示したが、優先して接種する対象者を選ぶ基準は示さなかった。
 接種券の送付を巡っては政府の誤解を招く情報発信もあった。首相官邸は1日夜、ツイッターで各市区町村への送付時期を「4月23日ごろ」と投稿。一部の市区町村には4月5日の週以降にワクチンの配送が始まるスケジュールのため、整合性の取れない内容となった。
 河野太郎行政改革担当相は2日の記者会見で、このツイッターの内容について問われたが「接種券は柔軟に対応してもらわないといけない。どのように発送するかは自治体が戦略を立ててやってほしい」と答え、かみ合わない質疑応答となった。

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