モノクロの境内 染色の美 静岡の染色家・小川良子さん 身延山久遠寺で自然の色生きる130点 展示会 27日〜来月11日

2021年3月3日 07時53分

静岡市の自宅で染め物のデザインに取り組む小川良子さん=小川さん提供

 静岡を中心に活動している染色家の小川良子さん(74)=静岡市葵区=が三月末から、日蓮宗の総本山、身延山久遠寺(みのぶさんくおんじ)(山梨県身延町)の本堂を中心に、作品展示会を開く。本堂を使った美術作品の展示はめったに行われないといい、「モノクロの境内で、染め物の色合いを楽しんでほしい」(小川さん)と来場を呼びかけている。
 小川さんは静岡県大井川町(現・焼津市)生まれ。型紙を使って模様を染める「型絵染」と呼ばれる技法で、数々の作品を制作してきた。
 国内の大きな美術展で入賞歴があり、イタリアやスイス、パリでも個展を開くなど、活動範囲を広げている。
 四十九歳の時、くも膜下出血で倒れた。幸運にも障害が残らず、それを機にいっそう創作に励むようになった。
 身延山は今年が日蓮聖人降誕八百年に当たり、さまざまな慶賛事業を計画しているが、小川さんの作品を気に入った寺側の申し出で、展示会が実現した。
 「時空を超えて“愛と共にある世界”」(主催・日蓮宗)と題し、百三十点余りが展示される。野山の木や草、木の実を染料として使い、着物や屏風(びょうぶ)、パネルなどを染めたものだ。
 ここ数年、制作した作品で、自然な色合いが生きている。会期は二十七日から四月十一日まで。入場無料。会期中、小川さんが会場に待機、作品の説明を行う。
 小川さんは「染めを通して、人が生きるということを問いかけたい」と話している。 (五味洋治)

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