テレワーク手当の一部「非課税」 でも計算が複雑すぎて…

2021年3月4日 06時00分
 従業員らがテレワークをした際に勤め先から受け取る「在宅勤務手当」に対して、国税庁は手当の一部に所得税を課さないようにした。非課税の対象は実費支給型の手当で、従業員本人が、自宅の電気代や通信費を基に仕事として使った金額を計算しなければならない。新ルールの導入から1カ月が経つ中、複雑な計算方法に使い勝手が悪いとの声もあがる。(大島宏一郎)
 政府が在宅勤務手当の非課税枠を設けたのは1月15日からで、新型コロナウイルス感染拡大を受けて自宅での仕事を促すのが理由だ。恩恵の対象は、通信費や電気代など従業員が仕事で実際に使った費用分のみを支給する手当。あらかじめ決まった金額を一律に払っているケースは外れる。
 非課税対象となっても実際に恩恵を受けるには、従業員本人が、通信費や電気代から非課税分を計算する必要がある。その上で、税金の計算を会社にしてもらうため、通信費や電気代の支払い額を記した書類を提出しなければならない。
 国税庁は、通信費は在宅で働いた日数分の半額を非課税と規定。電気代は仕事で使った部屋の広さも考慮した金額を非課税とする指針を出したが、インターネット上で計算式を見た人たちの間では「複雑」「もっと簡単に」との声が多い。
 在宅勤務で月5000円を受け取る会社員の丸山寛子さん(46)=東京都=も「床面積の割合を把握している人は少ない。自分で経費精算するのは大変だと思う」と感じる。喫茶店など自宅以外で働くことも認められており「自分が負担した経費をどこまで請求して良いのか迷いそうだ」と言う。別の女性会社員も「自宅の家族に配慮して車の中で働く同僚もいる。(自宅勤務を前提にした)電気代の計算が現実的でない」と話す。
 これに対し、国税庁は在宅勤務の費用は家庭用との区別が難しいとして「仕事に使った分を求めるには計算が必要。煩雑という意見も頂いているが、これ以上簡単にするのは難しい」と話す。

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