ワクチン不足で新たな案が浮上 接種の間隔を3週間より広く

2021年3月4日 06時00分
 65歳以上の高齢者への新型コロナウイルスワクチン接種を巡り、対象者がワクチンを2回打つ間隔を政府が推奨する3週間よりも広げる案が、自民党内で浮上した。ワクチンの供給量不足を踏まえ、接種を受けられる人を増やすのが狙い。これまでは接種回数を1回に減らすことも想定していたが、厚生労働省の承認手続きの変更が必要なため、別の案の検討を迫られた。
 新たな案は3日の党ワクチン対策プロジェクトチームで持ち上がり、事務局長を務める古川俊治参院議員が会合後、記者団に明らかにした。
 高齢者接種に用いる米ファイザー製のワクチンは、承認時の文書で接種の間隔を「通常3週間」と定め、3週間を超えた場合は「できる限り速やか」な2回目の実施を促している。政府もこれまで、各自治体に同様の説明をしてきた。
 しかし、4月の各自治体への供給量は都道府県への計55万人分(2回接種)と、全1741市区町村への各500人分(同)にとどまり、全高齢者数の3600万人には遠く及ばない。
 政府は5月以降、ファイザー社の生産量増強を見込んでおり、接種間隔を広げる案は、当面の供給不足をしのぐ急場の策という位置づけだ。
 古川氏は、間隔を広げる目安について「米疾病対策センター(CDC)や世界保健機関(WHO)は6週間まで空けていいという見解だ」と説明。ワクチン供給が安定すれば、3週間の間隔で打つことが望ましいとの考えも示した。接種回数を1回に減らす案については「考えていない」と打ち消した。(井上峻輔)

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