三浦のキャベツ 大活躍 「キャベツウニ」商標登録 県、知名度アップ目指す

2021年3月4日 07時32分

水槽にはりつき、キャベツを食べるムラサキウニ=いずれも三浦市で

 県は、沿岸の海藻類を食べ尽くし、サザエやアワビなどが減る「磯焼け」の一因とされるムラサキウニを捕獲し、キャベツを与えて食用に養殖した生鮮のウニと加工水産品のブランド名として「キャベツウニ」を商標登録した。磯焼け対策で養殖に取り組む県内外の漁業関係者には無償で使用を認める。使用申請は四月に始める予定。 (村松権主麿)
 県水産技術センター(三浦市)によると、磯焼けが起きた海域のムラサキウニは実入りが悪く、苦味成分が多いため食用に適さないという。同センターは二〇一六年、捕獲したムラサキウニに流通規格外となった地元特産のキャベツを与える実験を始めた。二カ月ほどで実入りが良くなり、苦味成分が減って甘味成分が増えることが分かった。
 現在、県内では三浦市や横須賀市などの漁協で養殖が行われ、昨年七月に逗子市の小坪漁協と小田原市漁協の養殖ウニがスーパーなどで販売された。今後は養殖の採算性向上が求められ、同センターはウニが効率的に育つ環境の解明や、実入りを均等にする品質向上などに取り組んでいる。
 同センターの利波之徳(となみゆきのり)所長は「養殖をビジネスとして成り立たせるには知名度アップが一番」と説明する。「磯焼け救援隊キャベツウニ」と「菜食系キャベツウニ」も商標登録しており、「磯焼けの原因となるウニを駆除している背景を理解し、応援するつもりで消費してほしい」と話している。
 商標の使用申請の問い合わせは県水産技術センター=電046(882)2311=へ。

◆廃棄ロス、ハンバーグで防ぐ 千葉のメーカー

三浦市産のキャベツを使った真空パックのハンバーグ

 キャベツの廃棄ロスを減らしたい−。そんな思いから食品加工メーカー「石井食品」(千葉県船橋市)が、三浦市産キャベツを使って商品化した真空パックのハンバーグが好評だ。旬の期間の2〜4月限定で、10万食を出荷する計画だったが、既に15万食を突破。計画を30万食に引き上げ、来年以降も販売する予定という。
 三浦市農協によると例年、台風などの自然災害や価格低迷によりキャベツの3〜5%が廃棄される。商品化のきっかけは昨年1月。ニュースで廃棄を知った石井食品の社員が市役所を訪ね、農産課で「キャベツを加工商品にして役に立ちたい」と申し出ると、紹介された市農協も歓迎した。
 甘みと柔らかさが特徴の三浦市産キャベツを生かそうと、生産者や市職員を交えて試作を重ね、トマトソースの酸味でキャベツの甘みを際立たせる無添加調理のハンバーグが完成した。1パック200円(税抜き)で全国の店舗と同社ECサイトで販売している。
 PRのため市農協本店で試食した吉田英男市長は「キャベツの風味が生かされておいしい。三浦の野菜を全国で食べてもらうチャンス」と期待。市農協の出口剛営農部長は「廃棄ロスの低減には、消費と販路の拡大が重要。ハンバーグ以外も商品化できれば」と話した。 (村松権主麿)

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