モネ、日本画で再解釈 画家・平松さんの連作展示 きょうから、湯河原美術館

2021年3月5日 07時13分

和の文様がモネの池を囲む「永遠の美の交叉・池を想う」=いずれも湯河原町で

 印象派の巨匠クロード・モネを研究する鎌倉市の日本画家平松礼二さん(79)の超大作「睡蓮(すいれん)交響曲」が五日から、湯河原町の町立湯河原美術館で公開される。十四点の屏風(びょうぶ)絵の連作(総延長九十メートル)で、前後期の二回に分けて紹介する。
 平松さんは一九九四年、パリで見たモネの大装飾画「睡蓮」(同九十一メートル)に衝撃を受け、モネや印象派の研究を始めた。近景や連続性など日本画との共通点を解き明かす作業がライフワークになっていく。
 世界一美しい絵の具とされる日本画材と日本画の感性で、モネの美を再解釈した平松絵画の人気は高い。フランス・ジヴェルニー印象派美術館は二〇一三年、全館を使う個展を開催。出品新作は全て買い取られ、日本へ持ち帰れなかった。研究を集大成した睡蓮交響曲も、コロナ収束後に現地で展示する予定だ。再び買い取られると日本で鑑賞してもらう機会がなくなるため、今回の展示となった。

遊び心満載の「海を越える睡蓮」

 モネの池や睡蓮とサクラやモミジ、竹林などを日本画の装飾性や遊び心で表現。「全体に江戸雰囲気を」「銀か雲母で波模様」「現代琳派風貼り交ぜ」などと書き込んだ構想図(下絵)も初公開し、制作過程のイメージを楽しめる。
 扇状の波で永続性を表す伝統的な青海波文様(せいがいはもんよう)でモネの池を囲む作品について、平松さんは「日本画が持つ優れたグラフィック、完成されたデザインを必ず入れたかった」と話した。
 前期は四月二十七日まで、後期は四月二十九日〜六月二十八日。観覧料は一般六百円、水曜休館(五月五日は開館)。問い合わせは町立湯河原美術館=電0465(63)7788=へ。 (西岡聖雄)

初公開という構想図


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