専門家にとっての2週間は「リバウンド防ぐ準備期間」 変異株の解析急げ

2021年3月5日 20時57分
 新型コロナウイルス感染症対策本部で、首都圏1都3県の緊急事態宣言の再延長を表明する菅首相(右から2人目)=5日午後8時17分、首相官邸

 新型コロナウイルス感染症対策本部で、首都圏1都3県の緊急事態宣言の再延長を表明する菅首相(右から2人目)=5日午後8時17分、首相官邸

 首都圏1都3県に出ている緊急事態宣言の再延長決定を受け、了承した政府の諮問委員会メンバーの1人は、2週間の延長を「リバウンドに備える準備期間と位置付けている」と話した。特に、英国などに由来する「変異株」に対処する必要があると訴える。(沢田千秋、原田遼)
 1都3県の新規感染者の減り方は鈍化傾向にある。感染症の専門家は、市民に「自粛疲れ」がみられ、繁華街などで感染源を特定できない「見えないクラスター」が拡大していると分析している。
 そんな中、従来株より感染力の強い変異株が広がる。5日までに20都府県で感染者を確認。現状の感染対策には「手詰まり感」があり、あるメンバーは「今のままでは、2週間延長しても、感染状況は改善しない」と危機感を示す。
 日本医師会の釜萢敏かまやちさとし常任理事は、変異株の危険性が市民に十分に伝わっていないとして「警鐘を鳴らすべきだ」と話す。「ワクチンの効果を減ずるリスクなどが、ほとんど伝わっていない」という意見もあった。
 経済が専門の竹森俊平慶応大教授は「変異株の構造的なメカニズムを認識しないと、感染拡大を防げない」と指摘。延長期間の2週間で変異株の解析を進めれば「リバウンド時に態勢も取れる」と期待する。
 別のメンバーは「7日の解除を目標にやってきた国民にとっては、ゴールポストがずれたように見えるだろう。(2週間は)ぎりぎり耐えてもらえる妥協点ではないか」と理解を求めた。

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