春告げる金魚初競り 江戸川区で、掛け声威勢よく

2021年3月6日 07時13分

約3万匹が競りにかけられた金魚の初競り=江戸川区で(区提供)

 江戸川区にある都淡水魚養殖漁業協同組合(船堀七)で四日、金魚の初競りが行われ、「和金」や「琉(りゅう)金」など約十五種が競りにかけられた。首都圏を中心に小売店などに卸され、観賞用や金魚すくい用として販売される。競りは十一月末まで定期的に行われる。
 春を告げる風物詩の初競りは毎年三月の第一木曜日で、この日は関東近県の九つの生産者が育てた約三万匹が競りにかけられた。金魚が泳ぐ活舟(いけふね)が競り場に運ばれると、競り人の威勢の良い掛け声を合図に競りを開始。仲買業者は、一匹当たりの単価を表す独特の符丁で競り落とし、活舟には屋号を書いた札が次々と投げ入れられた。
 新型コロナの影響で、昨年は予定した四十二回のうち、十一回が中止に。堀口英明組合長(69)は「コロナで昨年はイベントなどが中止となり、金魚にとって寂しい一年だった。今年の夏は、生産地である江戸川区をアピールできるよう願っている」と話した。
 江戸川区によると、区内で金魚養殖が始まったのは明治末期とされ、最盛期の一九四〇年ごろには二十三軒の養殖業者が約五千万匹を生産。愛知県弥富(やとみ)市、奈良県大和郡山市と並び、日本三大産地の一つとして知られた。
 都市化の進展で業者は関東近県へ移転し、現在は二軒のみ。それでも良質な金魚の産地として名高く、「江戸川琉金」はブランド化されて人気を誇る。昨年は中止になったが、毎年恒例の「区特産金魚まつり」には、毎回四万人以上の愛好家らが訪れていた。(井上幸一) 

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