無人島・猿島に「3億円トイレ」新設へ 本当に必要か? 横須賀市

2021年3月6日 13時25分
横須賀市がトイレの建設費を計上した猿島。写真右側の桟橋近くが建設予定地=同市で(市提供)

横須賀市がトイレの建設費を計上した猿島。写真右側の桟橋近くが建設予定地=同市で(市提供)

 神奈川横須賀市が東京湾の無人島「猿島」にトイレを新設する費用一億八千四百万円を盛り込んだ二〇二一年度当初予算案に、市議会から疑問の声が出ている。二二年度予算にも工事費を計上し、最終事業費は約三億円になる見込み。四日の市議会都市整備常任委員会では「工事費が高い」「豪邸が建つ」など厳しい意見が相次いだ。
 市によると、トイレは鉄筋コンクリート造り平屋約五十平方メートル。船着き場と島を結ぶ桟橋の横に建設され、男性用の個室一、小便器一、女性用の個室六、バリアフリートイレ一室を備える。今年十月に着工し、二二年五月完成予定。
 現在、市街地近くの公園に建設している規模が半分ほどのトイレの工事費は三千万円。猿島のトイレが高額になる理由について、市は、▽液状化対策の地盤改良▽汚水処理システムの整備▽島に建設機材を運ぶ費用―が必要なためとする。
 〇五年に市が猿島を公園として整備した際、管理棟のトイレは年七万人の来園を想定していた。近年は観光地として注目が高まり、一九年は二十二万人に増加。トイレの汚水処理能力が追いつかず、建設予定地には例年、来園者が増える春~秋に簡易トイレ五基が設置されている。
 市の担当者は「猿島は国の史跡のため設置場所は限られる」と説明。委員会では「今後、費用がかさまないよう努力する」と理解を求めたが、質問した委員は取材に「新型コロナで財政が厳しい時に、本当に必要なのか」と話した。(村松権主麿)

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