<新型コロナ>重点医療機関 中等症者、受け入れ開始

2020年4月7日 02時00分
 黒岩祐治知事は六日、新型コロナウイルス感染症に対応する医療体制の柱となる重点医療機関で、中等症患者の受け入れを始めたと発表した。軽症や無症状の感染者を宿泊施設で受け入れる運用を九日に始めるとの見通しも示し、感染の爆発的な増加に備えた医療体制への移行が動きだした。(石原真樹)
 六日開かれた新型コロナ対策本部会議で明らかにした。県が指定した三つの重点医療機関のうち県立循環器呼吸器病センター(横浜市)に、別の病院に入院していた中等症患者が移ったという。人数は明らかにしなかった。黒岩知事は「県民や医療機関、関係団体に大きな負担をかけるが、医療崩壊回避のため協力をお願いしたい」と訴えた。
 県によると、同日午後一時時点で百二十六人が入院し、このうち重症が十三人、中等症が六十人、軽症・無症状が五十三人。中等症患者が百~五百人に増えて重点医療機関での受け入れが必要になる「移行期」には至っていないが、健康医療局技監の阿南英明・藤沢市民病院副院長は会議後の取材に「(移行期の)直前状態にある」と述べた。
 軽症者らを宿泊施設で受け入れるには、対応する人員の確保などさまざまな準備が必要となるが、阿南氏は「医療者でない人が対応するので、どう安全確保するのかなど非常に難しい」と明かした。
 会議では、経済や社会対策に力を入れるため、対策本部に「緊急経済・社会対策部」を設置することを決め、内定を取り消された人を任期付き職員として雇用することなどを検討する。県主催のイベントを八月末まで中止や延期にして職員をコロナ対応に充てたり、業務を見直して妊娠中や基礎疾患のある全職員がテレワークできる環境を整えたりするとした。

◆県職員が初の感染 藤沢合同庁舎消毒

県藤沢合同庁舎内を消毒する作業担当者=藤沢市で

 県は五日、県藤沢土木事務所に勤務する五十代男性職員が新型コロナウイルスに感染したと発表した。県職員の感染は初。県は六日、土木事務所が入る藤沢市の藤沢合同庁舎を全館閉鎖して消毒作業を行った。七日から窓口を再開する。
 県によると、男性職員は窓口で道路などの許認可指導業務を担当。一日に勤務し、東京都内の自宅に帰った後に発熱と倦怠(けんたい)感の症状が現れた。二日以降は休暇を取り、現在は発熱やせきなどの症状はあるが、軽症という。
 同じ課に所属するなどして、男性職員が発症する前に接触があった二十数人は六日、テレワークで勤務した。今後については、藤沢市保健所などに相談して対応を決める。
 藤沢合同庁舎には土木事務所のほか、県税事務所や湘南三浦教育事務所などが入っている。消毒作業は、土木事務所のフロアを中心に階段など共用部分で実施した。
 作業を見守った土木事務所の鈴木誠管理課長は「新型コロナウイルスの感染が現実になったと実感する。職員には自分で自分を守る意識を持って、基本的な予防策をさらに徹底してもらいたいと思う」と話した。(曽田晋太郎、吉岡潤)

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