<鉄道クラブ>おわびよりも…

2021年3月16日 07時04分

京王線新宿駅で発車を待つ京王八王子行き京王ライナー

 首都圏の鉄道各社では、通勤用の座席指定列車が当たり前になった。当初、運行ダイヤに有料列車のスジを引く(列車を設定する)余裕があるのなら無料の特急などを増やして混雑を緩和してほしい…と感じていた私も、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、密を避けようと利用している。
 京王ライナーの場合、410円の座席指定券は事前購入が原則で、買わずに乗ると車内料金700円を請求される。発車前に「有料の座席指定券が必要です」と繰り返しアナウンスされるのに、指定券なしで乗って車内改札を受ける乗客が時々いる。必ず口にするのは「(有料と)知らなかった」。そんな客に対し下手(したて)に出て、「すみません、すみません」と頭を下げつつ車内料金を求める男性の車掌もいるが、つい先日は、若い女性の車掌が礼儀を保ちながらきっぱりとルールを説明し、かえってすんなり払わせていた。
 JRも私鉄も、線路の障害物を検知するセンサーの導入により「安全確認」のため駅と駅の間で列車が止まることがしばしばある。耳にするのは「列車が遅れたことをおわびします」。鉄道事業法では安全が第一。おわびより、発生原因や到着時刻の見通し、迂回(うかい)ルートなど、情報提供こそが大切だと思う。 (デジタル編集部・嶋田昭浩)
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