米中、台湾・香港問題で平行線 外交トップ会談が終了

2021年3月20日 19時53分
 【ワシントン=金杉貴雄、北京=中沢穣】米国と中国の外交トップは19日、米アラスカ州アンカレジでの2日間の会談を終えた。米国は人権や安全保障、貿易などで国際ルールの順守を求め、中国が猛反発して議論は平行線となった。一方で北朝鮮問題や気候変動などを巡っては協力の余地があることを確認した。

19日、米アラスカ州アンカレジでの米中外交トップ会談終了後、取材に応じるブリンケン米国務長官(左)とサリバン大統領補佐官=ロイター・共同

◆北朝鮮問題は協力の余地も

 ブリンケン米国務長官は19日の会談後、新疆ウイグル自治区、香港、チベット自治区、台湾、サイバー空間での振る舞いについて中国に行動を改めるように求めたと明かし、「これらの分野では根本的な対立がある」と語った。「米国や同盟国、友好国の重大な懸念を伝えた」とも強調。沖縄県・尖閣諸島沖への中国公船の侵入なども提起したとみられる。
 楊潔篪ようけつち・共産党政治局員は会談後に「いくつかの問題で重要な相違点が残っている」と述べ、「各領域での対話と交流の強化を望む」と対話の継続を訴えた。国営新華社によると、中国側は会談で、「トランプ前政権が実施した極端に誤った反中政策」の見直しを求めた。制裁関税の解除などを要求したとみられる。また「核心的利益にかかわる」として台湾への武器売却停止なども求めた。
 一方、新華社は、両国が気候変動問題に関する合同作業チームの設置で一致したと伝えた。ブリンケン氏も気候変動や北朝鮮問題では「米中の利害は重なる」と述べたが、具体的な協力方式には言及しなかった。米国は会談結果を踏まえ、日本など同盟国と協議しながら対中戦略を策定する。

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