<各駅停車>買い占め

2021年3月21日 07時08分
 十年前の三月十一日、神奈川・藤沢市役所の記者クラブで激しい揺れに見舞われた。相模湾まで自転車で十〜十五分の距離。震源地との間には房総半島があり、津波被害はないだろうと考えたが、最寄りの水族館職員から「湾へつながる河川が一メートルほど盛り上がった」と伝えられ、恐怖に駆られたことを覚えている。
 当地でもガソリンが全く手に入らず、一日二回、各四時間の計画停電にも悩まされた。一番困惑したのは、一部の人によるとみられる「買い占め」だった。
 最寄りのディスカウントスーパーには早朝から列ができ、棚からほぼすべての食品が消えた。当時乳児だった次女の粉ミルクを溶かす調乳用水もなくなり、広範囲にスーパーなどを探し歩いた。
 今年は、東北・関東で地震が相次いでいる。同様の買い占めがまた起きるのだろうか。入店機会をある程度均等にし、必要な人に必要な物資が行き届くような手だてを、今のうちに検討する必要がある。 (加藤木信夫)

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