都議選見据えた「子どものけんか」 午前4時の条例案可決、全会一致も怒号飛ぶ

2021年3月23日 21時19分
 東京都議会厚生委員会は23日未明、議員提出された「都こども基本条例案」などを可決した。本来は18日に採決予定だったが、各会派の調整がつかず、週末をまたいで審議が空転。最後は全会派一致の「円満」可決にもかかわらず、怒号が飛び交う異例の展開となった。
 同条例案は子どもを権利の主体として位置付け、子どもの目線に立った施策の推進を都に求めるもので、自民、公明、みらいの3会派などが2月26日に議員提案した。これに対し、最大会派の都民ファーストの会と共産が「不十分だ」などとして今月18日、一部条項などを追加した修正案を作成。会派間の調整が難航し、委員会を開けない状態が続いた。
 週が明けた22日も調整が続き、それぞれの案を採決するか、協議の上で全会派一致を目指すかで事態は二転三転。最終的には5会派共同提案で新たな修正案を提出することでまとまり、当初予定より110時間以上遅れた23日午前3時半に、ようやく委員会が開会した。
 ところが採決前の意見表明で、自民都議が都民ファ都議に対して「(この間SNSなどで)事実と異なる発信をした」と激しく批判。都民ファ都議が机をたたいて反論すると、「器物損壊だ」とヤジが飛んだ。その後も「懲罰だ」と声を上げた公明都議に、都民ファ都議が「どうぞ受けて立ちますから」と応酬するなど大荒れとなった。
 それでも条例案は午前4時10分ごろ、全会派一致で可決。罰則を抜いた都新型コロナ条例の改正案も都民ファ、共産の賛成多数で可決した。いずれも26日の本会議で採決される。
 都議会では、7月の都議選を見据えて実績づくりの動きが活発化しており、都職員からは「政局的な思惑が絡み、まるで子どものけんかだ」とぼやきが漏れた。新年度予算案を審議する23日の予算特別委員会日程への影響も心配されたが、予定通り行われた。(岡本太)

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