「安全最優先」の約束破られた 東電の運転資格、再審査を<柏崎刈羽原発テロ対策不備>

2021年3月24日 19時25分
 原子力規制委員会はずさんなテロ対策を続けていた東京電力の柏崎刈羽原発に、事実上の運転禁止を命じる。規制委は、東電が世界最悪レベルの原発事故を起こしながらも、柏崎刈羽原発の再稼働審査では「原発の運転資格あり」とのお墨付きを与えている。今回の命令に踏み切るのであれば、再稼働の審査もやり直すのが筋だ。
 柏崎刈羽原発ではテロ対策の不備が常態化していた。侵入検知装置の故障を放置し、代わりの対策は機能せず、第三者の侵入を検知できない状態が30日間を超えていた。

◆対策知らない原発所長、あきれる規制庁幹部

 原発の所長や本社幹部らは、どのような代替策が講じられているのかすら知らなかったという。検査を担当する原子力規制庁幹部は「東電はテロ対策の基本をまったく理解していない」とあきれ果てる。
 10年前の福島第一原発事故は、津波の脅威を軽視した結果だった。今回はテロ対策を甘く見た。原発の管理運営に真剣さが欠ける企業体質は、事故を経験してもなお変わってはいない。
 東電は原発再稼働で、原発事故の後始末の資金を工面しようとするが、このままでは事故処理すらおぼつかない。再稼働のために約束した「安全最優先」は破られた。規制委は審査をやり直し、「運転資格なし」と突きつける必要がある。(小野沢健太)

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