遺骨眠る土を基地に使うな 官邸前でハンスト中 沖縄の女性が辺野古新基地計画に抗議

2021年3月26日 11時29分
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設に伴う名護市辺野古の新基地建設に沖縄本島南部の土砂を使う防衛省の計画に抗議し、宜野湾市出身の内装業金武きん美加代さん(47)=東京都世田谷区=が首相官邸前でハンガーストライキを行っている。31日まで続ける予定。土砂問題は、すぐそばの国会でも議論された。

辺野古新基地建設に遺骨混入の恐れある土砂を使うことに首相官邸前でハンスト抗議をする金武美加代さん=いずれも25日、東京・永田町で

◆「本土にも熱を伝えたい」

 本島南部は米軍に住民や日本兵が追い込まれた激戦地で、戦没者の遺骨が今も多く残る。防衛省は本島北部や県外などで調達した土砂で辺野古沿岸部を埋め立てる予定だったが、昨年4月に計画を変更。収骨が続く南部の糸満市と八重瀬町を追加した。遺骨まじりの土砂が埋め立てに使われる懸念が強まっている。
 遺骨収集に取り組むボランティア団体の具志堅隆松代表らは反発し、土砂採取中止を求め、今月1~6日まで沖縄県庁前でハンストを断行。金武さんは「ウチナーンチュ(沖縄の人)として本土にも熱を伝えなければ」とバトンを継いだ。

金武美加代さん

◆開始から2週間

 金武さんは普天間飛行場のすぐ近くで育ち、米軍機の騒音被害に悩まされた。金武さんの祖母らは沖縄戦で、住民の亡きがらを踏み越え逃げ惑った。戦没者の血と涙が染みた土砂を基地建設に使うのは「人間のやることではない」と憤る。
 金武さんは「本土の人たちも、遠い島での出来事と思わず、沖縄の現状に目を向けてほしい」と話す。ハンスト開始から2週間が過ぎ体力は消耗しているが、医師の指導で水と塩分、糖分は補給している。

◆国会でも議論

 土砂問題は、今週の国会でも議論された。立憲民主党の白真勲氏が24日の参院本会議で、南部で調達しないよう求め、岸信夫防衛相は「遺骨の問題は大変重要でそれを踏まえて検討する」と答弁した。
 立民の川田龍平氏は参院厚生労働委員会で、遺骨収集を所管する厚労省に、土砂の採取地から南部地域を除外するよう、防衛省への働き掛けを要請。田村憲久厚労相は「防衛省のことなのでコメントを控える」と答えた。 (山口哲人)

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