普通に生きられない…在日コリアンに「コロナ入り食べてろ」卑劣文書 続く苦悩と恐怖

2021年3月26日 20時54分
会見する崔江以子さん=川崎市役所で

会見する崔江以子さん=川崎市役所で

 在日コリアンを攻撃する封書が多文化交流施設「川崎市ふれあい館」(川崎区)に届き、同館館長で在日コリアン3世の崔江以子チェカンイヂャさん(47)が26日、脅迫の疑いで、刑事告訴に踏み切った。16人の弁護団の1人、師岡康子弁護士は「在日コリアンへの強烈な蔑視、悪意に満ちている。具体的な加害の危険性もあり、大変に悪質だ」と会見で憤った。(安藤恭子)

◆封筒「ぴんと来て」手袋着け開封

 崔さんは18日朝、ふれあい館に出勤し、自席に置かれた館長宛ての封筒を開いた。「嫌がらせの手紙」とぴんと来て手袋を着けたが、茶色いものが見えた。以前、別の手紙でゴキブリの死骸を同封されたことがある。「きゃっ」と悲鳴を上げて放り投げた。
 別の職員の確認で、お菓子の空き袋と分かったのもつかの間、「コロナ入り残りカスでも食ってろ」との文書の中身に動転。「手紙にウイルスがついているかもしれない」と、職員と共に何度も手を洗った。

◆防刃チョッキ着て外出

 それ以来、防刃チョッキを着て外出している。崔さんは「こんなひどいことをされ、普通には生きられない。辛いです、苦しいです、怖いです。こう言ってまた、闘わないといけない」と苦悩もにじませた。
 ふれあい館を巡っては昨年も卑劣なはがきが届いた。崔さんへの脅迫電話、ネット上のヘイト書き込みも続いている。師岡弁護士は「この国にはヘイトクライム(差別的動機による犯罪)を処罰する法律がない。国はヘイトクライムの実態を調査し、対策に踏み切るべきだ。沈黙は共犯に当たる。国が動かない限り、差別と暴力は止まらない」と訴えた。

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