米国在住の本紙記者がワクチン接種 本人確認もなく終了 1カ月以内に16歳以上の住民が対象に 

2021年3月28日 21時15分
スーパーマーケット内の薬局で新型コロナウイルスのワクチンを接種する記者=米東部メリーランド州で

スーパーマーケット内の薬局で新型コロナウイルスのワクチンを接種する記者=米東部メリーランド州で

 新型コロナウイルスのワクチン接種が急ピッチで進む米国では、既に全人口の3割近くが1回以上接種している。医療関係者や高齢者から徐々に対象が広がり、優先接種の最後に位置付けられた報道関係者にも順番が回ってきた。現地に赴任している私は自らの経験からワクチン接種に後ろ向きだったが、今後の取材に役立つならと会場へ向かった。(ワシントン・金杉貴雄)

◆会場はスーパーマーケットの一角

 接種を行う場所は病院ではなく、自宅から車で3分のスーパーマーケット内にある薬局。受付窓口で本人確認のため、免許証に記者証、会社発行の証明書などを渡そうと、ごそごそとかばんの中に手を入れたが、書類を探し出す前に「中へどうぞ」と声をかけられた。問診票以外は何も求められず、想定外の緩い対応に「えっ?それでいいの?」と驚いた。
 他の会場で接種した人の話では本人確認があったとのことで、場所によって対応がまちまちのようだ。細かい規則や原理原則にあまりこだわらず、現場の判断で臨機応変に物事を進める米国らしい。
 接種する際、白衣にフェースガード姿の女性から「終わったら念のため10分間は近くにとどまって。でもたぶん大丈夫」と説明を受けた。肩を出して緊張して待つと、すっと注射針が刺され、あっさりと終了。痛みをほとんど感じず、今のところ目立った副反応もなく、ほっとした。

◆米国内の医療保険に未加入でも無料

 接種したのは日本でも認可されている米ファイザー製。2回目の接種は自動的に3週間後の同じ時間に予約を入れられた。私は米国内の医療保険に加入していないが、接種費用はかからなかった。
 私はもともと、ワクチン接種には後ろ向きだった。インフルエンザのワクチンでは、接種しなかった年には感染せず、接種した年に限って家族全員が見事に感染するという個人的体験が続いていたからだ。偶然かもしれないが「ワクチンと相性が悪いのでは」とすら思っていた。
 だが、新型コロナの感染拡大が止まらない中、接種済みの方が仕事上、取材対象者に会いやすかったり、米政府の施設で取材しやすくなったりする可能性がある。そのため、順番が回ってくれば、受けようと考えが変わった。
 自宅のある首都ワシントン近郊のメリーランド州では、今後1カ月以内に16歳以上の全住民が接種対象となる予定。ワクチン接種で世界と比べて出遅れている日本よりも大幅に早いペースだ。

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