アクセルとブレーキの踏み間違えの事故は年齢に関係ない! 高齢者はとっさの対応遅れで重大事故に

2021年3月29日 12時00分

ショッピングセンター駐車場で高齢夫婦をはねた乗用車を調べる警察官(一部画像処理)=東京都町田市で

 東京都町田市のショッピングセンターの地下駐車場で16日、高齢夫婦が乗用車にはねられ死亡した事故は、運転していた女(71)がアクセルとブレーキを踏み間違えたとみられている。踏み間違えの事故は高齢者に多いと思われがちだが、実は年齢に関係なく起きている。ただ高齢者はとっさの対応が遅れ、重大事故につながりやすいという。 (井上真典)
 警視庁町田署などによると、事故はバックで駐車しようとした際に起きた。バックで加速した乗用車は車止めを乗り越え、歩行者通路を歩いていた夫婦をはね、市内の石川敬男けいおさん(79)と妻道子さん(73)が死亡した。
 車は時速10~20キロ台だったが、ハンドルを切りながらバックしていたため、半円を描くように十数メートル暴走した。自動車運転処罰法違反(過失傷害)容疑で現行犯逮捕され、その後釈放された女は、調べに対し「ブレーキを踏んだと思ったら、アクセルでパニックになった」と話したという。
 警視庁によると、都内では踏み間違えによる人身事故が、2020年までの5年間に1384件発生。30代以下と40代~64歳、65歳以上の事故件数はいずれも3割強ずつで、年代による発生件数は変わらない。
 ただ死亡事故(10件)に限ると高齢者が6割を占め、40代~50代が4件、30代以下はゼロだった。
 高齢者の踏み間違えが重大事故につながる理由について、警視庁や警察庁の担当者は「高齢になるにつれて、身体機能や認知力が衰えてくる」ことが一因とみる。駐車する際はアクセルとブレーキの操作を繰り返すため、踏み間違える頻度は高まる。公益財団法人「交通事故総合分析センター」(東京)の担当者は「若い人は間違ったとしてもすぐに気付いて対処できる」と指摘する。
 同センターは駐車場での事故防止策としてオートマチック車の場合、ブレーキから足を離すと車両がゆっくりと動く「クリープ現象」の活用を勧める。担当者は「傾斜がないならアクセルを使わず、ブレーキペダルに足を乗せた状態で、駐車すると安全性は高まる」と助言する。

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