<鉄道クラブ>モノレール大国

2021年3月30日 07時06分

空港から高層ビル、運河まで変化に富む東京モノレール=港区芝浦で

 北陸にいた頃、敬愛する先輩N記者が飛行機で東京に出張し、モノレールからの景色に感動して「浜松町まで窓にピトっとくっついて見とった」と話していた。ビルの間をすり抜け、急カーブや急勾配も。Nさんでなくても引きつけられる。
 日本地図センターが発行している「地図中心」の特集によれば「日本はモノレール大国なり」。国内の都市モノレールは7カ所。他国では遊園地や空港内が主で、長距離の都市モノレールは、元祖のドイツ・ブッパータールの他、中国・重慶、韓国・大邱(テグ)くらいのようだ。
 モノレールに乗ると、街をいつもと違った視点から眺められる。千葉や湘南のような懸垂式は、空中浮遊のドキドキ感もあって、なおよい。立体交差なので遅延が少ない。騒音も小さくエコである。
 ただし建設コストが問題だ。地下鉄より安上がりとはいえ、日本では1キロ100億円かかる。他の鉄道に乗り入れることができず、ポイント切り替えが難しい。そのため、中量の輸送手段として、ゆりかもめのような新交通システムや、新型路面電車(LRT)に押され気味だ。それでも多摩と大阪には具体的な延伸計画がある。将来は決して暗くないと思う。 (社会部・吉田薫)
 3月限定で掲載したツイッター「東京新聞鉄道クラブ」のメンバーによるコラムですが、「延伸」が決定! 4月からは毎週月曜付に掲載します。

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