ロシア、ミャンマー国軍支援を強化 クーデターを正当化「選挙不正が原因」 反欧米勢力結集へ

2021年3月30日 20時19分
27日、ミャンマー・ネピドーで、国軍記念日の式典に出席したロシアのフォミン国防次官(中央)=ロシア国防省公式サイトから

27日、ミャンマー・ネピドーで、国軍記念日の式典に出席したロシアのフォミン国防次官(中央)=ロシア国防省公式サイトから

 【モスクワ=小柳悠志】ロシアがミャンマー国軍に対して武器輸出や軍事協力などで支援を強化している。軍高官が相次いでミャンマーを訪問したほか、2月のクーデターではいち早く国軍を支持。米中が繰り広げる東南アジアでの勢力争いで、ミャンマーを橋頭堡にくさびを打ち込む狙いがありそうだ。
 ロシア国防省は2月3日付の公式紙「赤い星」で、「昨年11月の総選挙で不正があり、ミャンマー国軍は行動せざるを得なかった」と国軍の動きを追認した。世界的にも異例なクーデター支持だが、政治学者のマカルキン氏は「欧米にとって非難すべきクーデターは、ロシアにとって仲間づくりの好機」と語る。
 クーデター前後にはショイグ国防相とフォミン国防次官が相次いでミャンマーを訪問。ミン・アウン・フライン国軍総司令官と会談したフォミン氏は「ミャンマーは、東南アジアとアジア太平洋地域におけるロシアの戦略的なパートナー」と、さらなる軍事協力を約束した。
 ロシアからミャンマーへの武器輸出はここ10年で約8億ドル(約880億円)に上るほか、軍事評論家ゴリツ氏によると、ミャンマー国軍で将校の4分の1に当たる7000人がこの数年間でロシア軍による訓練を受けたという。昨年ロシアが行った国際軍事演習にも国軍関係者が招待されており、「最近のロシア・ミャンマーの関係強化は目立っていた」(外交筋)。
 ロシアは2014年のウクライナ南部クリミア半島の併合を機に欧米諸国と対立しており、軍事評論家フェルゲンガウエル氏は「国際社会で爪はじき者となった国々を仲間にしようと躍起だ」と分析する。

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