「核兵器は 絶対悪」 廃絶への思い、秩父で伝える 元ヒバクシャ国際署名キャンペーンリーダー・林田光弘さん

2021年4月1日 07時15分

講演する林田さん

 自由と民主主義のための学生緊急行動(SEALDs=シールズ)の一員として活動し、「ヒバクシャ国際署名」キャンペーンリーダーも務めた林田光弘さん(28)=川崎市=の講演会が三月二十八日、秩父市野坂町の市福祉女性会館であった。林田さんは活動を振り返るとともに、核兵器廃絶の推進や被害者への共感、記憶を伝えていくことの重要性を訴えた。 (久間木聡)
 林田さんは長崎市出身で被爆三世。講演は「ヒバクシャ国際署名を通してふれた被爆者の思い」と題し、核兵器の保有や使用を全面的に禁じる核兵器禁止条約が一月に発効したことを踏まえて「核兵器は必要悪ではなく絶対悪になった」と強調。「人間を守るための条約であり人権条約だ」と説明した。
 核兵器廃絶と全ての国が核兵器禁止条約に参加することを求めたヒバクシャ国際署名は二〇一六年四月に始まり、今年一月に約千三百七十万筆を国連に提出した。活動の中心を担った林田さんは「広島、長崎が受けた傷を、人間が受けた傷として私たちが受け止められるかどうか。そして、人間として受けた傷なんだと私たちが言えるかどうかが、非常に大切だと気付かされた」と振り返った。
 その上で「核兵器の被害をどのように伝えていくのかというテーマと、いかに向き合っていくかを考えなければいけないと感じた」と述べた。広島や長崎、東京の若者らで立ち上げた「すすめ!核兵器禁止条約プロジェクト」の取り組みも紹介。協力を呼び掛けた。
 講演会は、秩父地域で国際交流や平和活動に取り組む市民団体「秩父ユネスコ協会」が、春の平和祭と銘打ち主催した。
 講演に先立ち、県立寄居城北高校一年の松本美咲さんと持田晴菜さん、東京都内の私立高校一年の高比良あかりさんの三人が、朗読劇「原爆ドームと楮山(かじやま)ヒロ子さん」を披露。広島市の自宅で一歳の時に被爆し、十五年後に急性リンパ性白血病で亡くなった楮山さんの生涯と平和への思いを訴えた。

朗読劇を披露した高校生3人=いずれも秩父市の市福祉女性会館で

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