天明鋳物の商標登録狙う 佐野市と鋳物師らが協議会

2021年4月1日 07時16分
 佐野市の伝統工芸品「天明(てんみょう)鋳物」=写真=の商標登録化を目指し、市と佐野商工会議所、現役鋳物師(いもじ)が市天明鋳物振興協議会を設立した。二〇二一年度内に出願し、早ければ二二年度中の取得を見込んでいる。
 協議会が活用するのは特許庁の地域団体商標制度。「地域名」と「商品(サービス)名」を組み合わせた登録で、地域ブランドが保護される。二〇〇六年に導入され、県内では「益子焼」「鬼怒川温泉」など八件が登録されている。
 同協議会は市内の鋳物師四人と同市、商議所職員の計十四人でつくる。取得後は商議所が権利者となる。市文化立市推進課の担当者は「ブランド力、組織力の強化に加え、ライセンス契約などビジネスチャンスの拡大、不正使用への法的対抗も可能になる」と話す。
 天明鋳物は下野国佐野天明(現・佐野市)で作られた作品を指す。鋳物業の起源は平安時代の九三九(天慶二)年、藤原秀郷が武具制作のため河内国(現・大阪府)から五人の鋳物師を移り住まわせたのが始まり。安土桃山時代に茶の湯が流行、天明鋳物が持つ野趣に富んだ素朴な湯釜が好まれた。千利休が天命(明)釜で会を催したことを伝える文献も残る。 (梅村武史)

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