効果に疑問でも私権制限は強化…「まん延防止」時短に応じなければ過料も

2021年4月2日 06時00分
 政府が1日、大阪府や兵庫県への新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言解除から1カ月で「まん延防止等重点措置」の適用を余儀なくされ、野党から「判断ミス」と批判の声が上がった。緊急事態を宣言していないのに私権制限を伴う対策が実施される問題も指摘される。厚生労働省職員が深夜まで大人数で会食した問題が発覚し、国民に政治への不信感が広がる中、十分に効果を得られる保証はない。
 「宣言解除後、わずか1カ月で重点措置を発令するのは、解除時期の判断ミス。ひとえに政府の責任だ」。立憲民主党の村上史好氏は1日の衆院議院運営委員会で政府の対応のまずさを追及した。
 政府は緊急事態宣言の解除に際し、感染再拡大の予兆を捉えるため、無症状者へのPCRの「モニタリング検査」の拡充を打ち出したが、大規模に実施されているとは言い難い。共産党の田村智子氏は「予兆をつかむ規模にもなっていない。新規感染者が急増し、重点措置となった」と後手に回った対応を批判する。
 まん延防止等重点措置の柱はこれまでと同様に、知事が飲食店などに要請・命令する営業時間の短縮で、対象地域の営業時間は午後8時までとする方針。1月から2カ月半続いた緊急事態宣言は国民に「宣言慣れ」や「自粛疲れ」が広がって解除したのに、その前段階の重点措置で感染拡大を抑え込めるか未知数だ。
 重点措置の適用により、時短要請に応じない店舗には、知事が命令を出し、拒否すれば20万円以下の過料を科すことができる。有事とされる緊急事態宣言の前段階で、私権制限を伴う対応をすることを疑問視する声も根強い。
 国民民主党の玉木雄一郎代表は記者会見で「もうまん延しきっていると思う。効果は非常に薄いのではないか」と述べた。(村上一樹、清水俊介)

関連キーワード

PR情報

政治の新着

記事一覧