【動画】学校休む葛藤も…それでも始めた「学校ストライキ」 温暖化対策の強化求め

2021年4月2日 19時42分
 地球温暖化対策の強化を求める東京や仙台などの高校生や大学生らが2日、入学式や春期講習を休んで政府に抗議の声を上げた。東京・霞が関の経済産業省前では正午すぎ、6人が「気候は今、危機です」と訴え、「(政府の)温室効果ガス削減目標引き上げて」というプラカードを掲げた。来週や再来週も金曜日に続ける。(福岡範行)

「学校ストライキ」として経済産業省前でプラカードを掲げ、地球温暖化対策強化を訴える高校生、大学生たち=いずれも、東京・霞が関で

 学校を休み、温暖化対策を訴える「学校ストライキ」は、スウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリさん(18)の実践で有名に。共感した若者らによる「Fridays For Future(未来のための金曜日、FFF)」の活動が世界的に広がっている。
 今回の行動は、日本のFFFメンバーら有志が発案。仙台、京都、鹿児島でも2日、学生らが街頭に立った。日本の2030年度までの温室効果ガスの排出削減目標は低いと国際的に指摘され、政府が目標見直しを議論していることを受け、大幅な引き上げを求めようと考えた。

◆「声を上げなかったと後悔したくない」

 発起人の1人で、入学式を休んだ都内の大学1年生冨永徹平さん(19)は、政府の有識者会議のメンバーに再生可能エネルギーの拡大に慎重な意見の委員らがいることに「僕らの問題意識との間に溝を感じる」と不安を抱く。「学校を休むことに抵抗もあったが、誰かが動かなきゃと思った」と語った。

プラカードを持つ山本大貴さん

 同じく発起人の東京都調布市の高校3年山本大貴さん(17)は、学校を休むことへの批判も予想している。山本さん自身、「勉強や部活、青春をしたいという気持ちはある。1人の高校生として、休むという選択が100%いいとは言えないという思いもある」と葛藤する。
 それでも、新学期が始まった後の9日も学校ストライキをするつもりだ。19年秋の台風19号で友人宅が浸水。政府の議論に「(温室効果ガスの排出量が多い)石炭火力発電を残そうとか、腰が重い雰囲気がある」と危機感を抱く。「何であのとき声を上げなかったのかと後悔したくない。僕らの覚悟を知ってほしい」と語る。

◆学生生活「全然楽しめない」

険しい表情で訴える横井美咲さん(左)

 拡声器を手にスピーチをした練馬区の大学2年横井美咲さん(21)は「大人からは『学生時代を楽しんでね』と言われるけど、全然楽しめていない。大人の人がきちんと気候変動対策してくれていれば、こんなストライキする必要ない」と目を潤ませて、語気を強めた。
 2年ほど前、グレタさんや世界各地で対策強化を訴える若者の動きを知って、温暖化への危機感を訴えるようになった。しかし、周囲から共感を得られないことも多く、悩んできた。
 昨年10月、菅義偉首相が温室効果ガスの排出を2050年までに実質ゼロにすると宣言したことに対しても、「石炭火力を続けると言っていたりして、口約束じゃないかと感じる。今回の削減目標こそは、ちゃんと引き上げてほしい」と訴えた。

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