<財徳健治のマリノス・ウオッチング>守備が安定し、かみ合ってきた

2021年4月3日 07時14分
 そろりそろりの出だしから徐々に勢いを増し、リーグ第3節の福岡戦から3連勝。全体に守備の意識が浸透し、安定した戦いぶりになってきた。
 マリノスの「売り」であるハードワークが復活したのが大きい。前線からボールを持つ相手を追い、周囲が連動して囲い込み、ボールを奪うと早いタイミングでパスを交換し、空いたスペースへ走りこむ。攻守の切り替えが実にスムーズだ。
 昨季、総得点69は2位と上々だったのに総失点59は多いほうから4番目。「取るけど取られる」悪い循環を抜け出せなかった。ポステコグルー監督は「集中力を欠くことがあり、コントロールできていなかった」と今季の修正ポイントに挙げている。
 リーグと並行して行われているルヴァン・カップのグループステージでは、リーグ第2節で3−3の打ち合いを演じた広島を5−0と圧倒した。今季最多得点もさることながら無失点がいい。昨季は国内公式戦6試合しかなかった無失点試合を3試合続け、選手も手応えを感じているのではないか。
 広島戦ではケガから復帰したMF喜田拓也が今季初めてピッチに立ち、鮮やかなボール奪取から得点につながる起点になり、「自分のことよりチームの勝利。一緒に勝ちたいと思わせてくれる仲間がいることに感謝」と笑顔を見せた。FW仲川輝人も初ゴールを含む2点を挙げた。攻撃陣のキーマンにもエンジンがかかる。
 3月下旬には国際試合が組まれ、日本代表にDF畠中槙之輔と松原健、五輪世代のU−24(24歳以下)日本代表にMF渡辺皓太が選ばれた。日の丸を胸に戦う経験はチームにとっても良い効果をもたらす。
 U−24代表については、発表当日(19日)段階でリーグ得点王争いトップにいて、当然、選ばれるだろうと思われていたFW前田大然の名前がなかった。代表スタッフの説明によると、直近の徳島戦で腰の筋肉を肉離れし、2、3週間の治療が必要だということだった。「見てみたかった」の思いは強いが、こればかりは…。実力は折り紙付き。大事に至らないことを。
 4月3日からリーグ再開。勢いを持続させたい。 (スポーツライター)

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