東京メトロ 列車混雑、瞬時に計測 コロナ禍の利用者にスマホで情報提供

2021年4月4日 07時10分
 東京メトロは、列車の混雑情報をリアルタイムで提供するため、「デプスカメラ」と呼ばれる特殊カメラと人工知能(AI)を組み合わせ、車内の乗客数を素早く推計する「列車混雑計測システム」を開発した。鉄道業界では初の試みとしており、本年度中に運用を始める。 (小松田健一)
 デプスカメラは「3Dカメラ」とも呼ばれ、平面だけではなく撮影対象との距離といった立体的な情報も取得できるのが特徴。情報は、同社のスマホ向け公式アプリなどを通じて利用者に提供する予定。コロナ禍で三密回避が求められる中、混雑を避けたいというニーズに素早く応える。
 同社はこれまでも、混雑情報を利用者の改札通過数や車両の重量データをもとに、時間帯別に推計、公表してきた。しかし、車両ごとの混雑状況の推計や、他社と相互乗り入れをしている路線では他社車両の車重測定が難しいといった問題があったという。
 新しいシステムは、ホーム前方の端に設置したデプスカメラが、列車の発車時に各車両の画像を横から撮影。十両編成の場合、約千枚にのぼるという。取得した画像からAIが混雑状況を解析し、発車から十数秒程度で各車両ごとの混雑状況を算出できる。プライバシー侵害を防ぐため、画像は個人の風貌を特定できないようになっている。
 二〇一九年九月から東西線東陽町駅、昨年十一月からは丸ノ内線新宿駅で実証実験を行っていたが、実用可能な段階に達したとしている。
 デプスカメラは、銀座線表参道駅(浅草方面ホーム)、千代田線北千住駅(代々木上原方面ホーム)など、各路線の利用者が多い駅に計四十カ所設置する。
 同社は「お客さまの行動変容に役立つシステムになるよう、取り組みを進めていく」としている。

デプスカメラで撮影した車内画像のイメージ。カメラと被写体の距離によって色が異なる(東京メトロ提供)


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