1970年創刊 大衆文化発信 「月刊浅草」ウェブでも 「六区芸能伝」など公開

2021年4月7日 07時22分

「月刊浅草」の編集部で、ウェブの記事について話し合う藤原多聞さん(右)と高橋真以子さん=台東区で

 浅草(台東区)地域の情報を半世紀にわたり発信し続けてきたタウン誌「月刊浅草」が今月、ウェブメディア「月刊浅草ウェブ」を立ち上げた。浅草の大衆芸能や文化を次世代に受け継いでもらおうと、過去の記事をネット上に無料公開。観光客減など、新型コロナの影響を受ける浅草を元気にしたいとの思いを込めた新機軸だ。 (井上幸一)
 昨年十二月号が六百号となった月刊浅草は、一九七〇年の創刊。「浅草」の題字はノーベル賞作家の川端康成が揮毫(きごう)した。過去に池波正太郎さんら著名な作家が寄稿し、連載やコラムで、浅草の歴史や文化などに関して詳報してきた。
 ウェブ版の編集長は、ウェブコンサルタントで、浅草地区のイベントを企画してきた藤原多聞さん(46)。スタートから三カ月間で百本ほどの記事をアップする。将来的にはウェブ広告による収入を目指している。

月刊浅草ウェブの目玉記事、松倉久幸さんの「浅草六区芸能伝」(一部)

 ウェブ版の目玉は、浅草演芸ホールなどを運営する東洋興業会長の松倉久幸さん(85)への聞き書き「浅草六区芸能伝」。映画、テレビでおなじみの渥美清さん、萩本欽一さん、ビートたけしさんらが浅草芸人だった時代のエピソードをふんだんに語っている。貴重な写真も掲載。また、熊沢南水さん(朗読家)の「心と表現」など、多くの読み物も順次公開していく。
 月刊浅草とウェブ双方の編集人で、松倉さんへのインタビューを担当する高橋真以子さん(46)は「ウェブなら、浅草に遊びに来たいと思っている全国の方に情報が届けられる。ウェブをきっかけに、紙媒体の月刊浅草に興味を持ってもらえれば」と、ファン層拡大を期待。藤原さんは「『活弁』など、外国人は浅草の文化に関心が高い。英語の記事も載せていけたら」と海外への情報発信も視野に入れる。

月刊浅草4月号。「浅草」の文字は、川端康成が揮毫した

 ネット上だけでなく、リアルな読者との交流も計画中。フィルム映画を復活させる上映会や、屋形船を使ったイベントなど、参加型の企画も充実させていくという。
月刊浅草ウェブ http://gekkan-asakusa.com/

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