広島と長野で参院再選挙・補選が8日告示 菅首相就任後に初の国政選挙、問われる政権運営

2021年4月7日 20時36分
 次期衆院選の前哨戦となる参院の広島選挙区再選挙と長野選挙区補欠選挙が8日告示され、13日から始まる衆院北海道2区補選とあわせて25日に投開票される。広島と北海道の2選挙は自民党出身議員に絡む「政治とカネ」の問題が大きな争点。菅義偉首相が昨年9月に就任後、初の国政選挙で、政権運営への評価が示されることになる。

◆広島 河井案里氏の当選無効で

 参院広島再選挙は、2019年の参院選を巡る公職選挙法違反(買収)で有罪判決が確定した河井案里前議員(自民を離党)の当選無効を受けて実施される。自民は新人の元経済産業省職員西田英範氏(39)=公明推薦=を擁立し、「クリーンな選挙」を掲げるが、党本部から河井氏側に提供された1億5000万円が買収資金に充てられた疑惑には明確な説明を避けたまま。党所属の地方議員の多くも現金を受け取っており、厳しい目が注がれている。
 立憲民主党は国民民主、社民両党とともに新人のアナウンサー宮口治子氏(45)を推薦し、共産も支援する。河井氏の事件を「昭和を彷彿とさせる時代錯誤のスキャンダル」と批判。枝野幸男代表は「新型コロナウイルス対策も明確な対案を示し、政府の失敗を具体的に示していく」と主張する。
 広島再選挙にはこのほか、NHK受信料を支払わない方法を教える党の党職員山本貴平(46)、いずれも無所属の元会社員大山宏(72)、介護ヘルパー佐藤周一(45)、医師玉田憲勲(63)の新人4氏も出馬する見通し。

◆長野 羽田雄一郎氏の死去を受け

 立民の羽田雄一郎元国土交通相の死去を受けた参院長野補選は、事実上の与野党一騎打ちの構図だ。自民は新人の小松裕元衆院議員(59)を公認し、公明が推薦。野党側は羽田氏の実弟で、立民新人の元議員秘書羽田次郎氏(51)=共産、国民、社民推薦=が統一候補として挑む。NHK党新人の党職員神谷幸太郎氏(44)、諸派新人の政治団体役員荒井久登氏(42)も立候補を予定する。
 「政治とカネ」の問題は、閣僚在任中に鶏卵生産会社元役員から500万円の賄賂を受け取ったとして在宅起訴された吉川貴盛元農相(自民を離党)の辞職に伴う衆院北海道2区補選でも問われる。吉川氏は説明責任を果たさず、自民は擁立を見送ったため、有権者が直接審判する機会は失われた。野党は立民が元職を統一候補とし、日本維新の会なども候補者を立てる方向だ。(山口哲人)

参院補選を前に街頭で演説する立候補予定者(一部画像処理)

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