ドッグウッド。直訳すれば、犬の木。犬?と首をひねりたくなる…

2021年4月8日 08時09分
 ドッグウッド。直訳すれば、犬の木。犬?と首をひねりたくなるが、日本ではハナミズキのことである。サクラが終わったかと思えば、今度はハナミズキが咲き始めた。新型コロナウイルスの方は深刻で気の重い毎日だが、季節だけは明るくなってきた▼原産地の米国では、日本のサクラのように季節を知らせる花である。一九一二(明治四十五)年、東京市が米国にサクラを贈った際、その返礼としてハナミズキが贈られてきたのもうなずける。第二次世界大戦中、そのハナミズキをこぞって切り倒した歴史が恨めしい▼ドッグウッドの名の由来はよく分からないらしい。一説では樹皮が犬の皮膚病に効果があると信じられ、犬のシャンプーとして使われたことからその名がついたというが、本当かどうか▼ネーティブ・アメリカンのチェロキーにこんな伝説がある。森にドッグウッドの民という妖精がいる。親切な妖精で人になにか良いことをするのが大好きなのだそうだ▼見返りも求めない。ただ、親切にしたい。夜、家の前にトウモロコシが置いてあれば、それは妖精たちの仕事。この言い伝えからか、かつてのチェロキーの人々はハナミズキの花が咲くころにトウモロコシの種をまいたそうだ▼新入学の小学生がハナミズキの木の下を通っていった。あの親切な妖精が子どもたちに健やかにと祈ってくれているようである。

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