ソウル、釜山市長選で野党候補が圧勝 文在寅大統領の求心力低下は必至

2021年4月8日 10時16分
ソウル市長選で当選した野党候補の呉世勲氏(中央)=7日(共同)

ソウル市長選で当選した野党候補の呉世勲氏(中央)=7日(共同)

 【ソウル=相坂穣】韓国の次期大統領選の前哨戦とされるソウル、釜山プサン両市長選が7日、投開票され、両市とも野党「国民の力」候補が事実上の与野党一騎打ちで圧勝した。与党「共に民主党」は、公社職員らの不動産投機疑惑などでの逆風を受け、惨敗。文在寅ムンジェイン大統領の求心力低下は必至だ。
 両市とも与党の前市長がセクハラ問題で自殺、辞任したことによる補欠選挙で、野党は「政権審判」を訴えた。
 ソウル市長選では、国民の力候補の呉世勲オセフン元ソウル市長(60)が得票率57%で、共に民主党候補の朴映宣パクヨンソン前中小ベンチャー企業相(61)に18ポイント差で圧勝した。呉氏は「新型コロナウイルス、経済難で苦しむ市民を慰め、助け合う重責を感じる」と述べた。
 釜山市長選でも、国民の力の朴亨埈パクヒョンジュン元大統領府政務首席秘書官(61)が、共に民主党の金栄春キムヨンチュン前海洋水産相(59)に30ポイント近い大差で勝利。朴氏は「選挙で表出した民心が国政を大転換する契機になることを願う」と語った。
 投票率はソウル市長選が58%、釜山市長選が52%だった。
 文政権の支持率は2日発表の世論調査で過去最低の32%を記録。不動産投機疑惑に加え、看板の南北協力政策でも北朝鮮の非核化が進まず停滞。人口の4分の1が集中する2大都市の市長選敗北でレームダック(死に体)化が進みそうだ。
 来年の次期大統領選に向け、与党内では党前代表で選対委員長の李洛淵イナギョン前首相の責任が問われる一方、非主流派ながら個性的な発言で無党派層にも人気が高い李在明イジェミョン 京畿道キョンギド知事を推す声が強まる可能性もある。野党は、政権交代を狙うが、党内には有力な大統領候補がいない。文政権と対立した尹錫悦ユンソクヨル・前検事総長の出馬待望論も出ている。

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