さいたま市長選告示まで1カ月 コロナ禍で活動鈍く 自民に擁立の動き見えず

2021年4月9日 07時18分
 任期満了に伴うさいたま市長選(五月二十三日投開票)は、九日で告示まで一カ月となった。今のところ四選を目指す現職の清水勇人さん(59)、市民団体などでつくる「みんなのさいたま市をつくる会」の代表委員で元小学校教諭の前島英男さん(67)らが、いずれも無所属での立候補を表明している。ただ、コロナ禍で選挙活動が制限される上、国政与党の自民党系の立候補予定者が不在で、盛り上がりはいまひとつ。投票率の過去最低更新を予想する声まで上がる。 (前田朋子)
 清水さんは一月下旬、前島さんは二月初めに正式に立候補を表明した。ともに「密」になりやすい集会や駅頭演説を減らし、正式な公約は未発表。決起集会も今月下旬の見込みと動きは低調だ。
 清水さんの陣営は二十日の決起集会を動画配信のみで行う。参加申込数が予想を上回り、会場に人を集めての開催を不安視する声が多かったという。コロナ対応などの公務で「選挙は後回し」が続き、まだ駅頭演説はしていない。コロナ対応の継続や人口減少対策を盛り込んだ公約の発表も、今月下旬になる見通しだ。
 前島さんの陣営は小集会や駅頭活動を先月から本格化させたが、前回より出足は遅い。支援団体の意見を取り入れてつくる公約も、会合が開けないことで完成が遅れている。PCR検査の拡充や大型開発中心のまちづくりの見直しが軸になり、二十三日の決起集会での披露を目指す。
 自民党は過去に対抗馬を出して市議会でも清水市政と対立したが、前回は独自候補を擁立できず、事実上の不戦敗だった。今回も市議会の「さいたま自民党」(十六人)は一月に候補者の擁立断念を発表。「自民党市議団」(六人)は二月議会の代表質問で「候補者を出すのが党是、党として使命だ」と意欲を示したが、具体化していない。
 自民県連の小谷野五雄幹事長も三月末、具体的な人選が進んでいないことを認めた上で「(清水さんは)もともと自民党の県会議員。いろんな面でこれからも意思統一しながら連携を図っていくのかな」と発言。現状容認とも取れる構えを示している。
 市選挙管理委員会によると、前回二〇一七年の投票率は過去最低の31・44%だった。今回は新型コロナウイルス感染防止のため、選挙を周知する市選管の街頭啓発活動はない。ある陣営関係者は「(投票率)25%台もあるのでは」と危ぶむ。市選管は選挙期間中、大手検索サイト「ヤフー」のトップページに市長選特設ページにつながる広告を掲載予定だが、効果は未知数。担当者は「市がコロナ禍で行う初の選挙で影響は読めないが、できることはやっていきたい」と話す。
 市長選にはこのほか、諸派で会社社長の山口節生さん(71)も出馬の意向を示している。

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