「市民の信頼裏切った」 官製談合疑いで前橋市職員逮捕 市長が謝罪「原因究明する」

2021年4月9日 07時20分

職員逮捕を受けて謝罪する山本市長

 前橋市が発注した二件の工事を巡る官製談合事件で、山本龍市長らが七日夜、市役所で記者会見した。県警が同日、入札情報を業者に漏らしたとして、官製談合防止法違反などの疑いで市契約監理課長補佐の薊(あざみ)礼二容疑者(50)を逮捕したことに、山本市長は「大勢の市民の信頼を裏切り心からおわびする。原因を究明し信頼回復に取り組む」と謝罪した。 (市川勘太郎)
 市によると、薊容疑者は一九九三年度に土木職で採用され、道路管理課などを経て、二〇二〇年度から現職。工事契約の審査や予定価格を決める部署にいて、事前に入札情報を知り得る立場だった。真面目で勤務に問題なかったという。
 入札情報について高橋宏幸総務部長は「個人が情報を出そうとすれば出せた状態だった」と認めた。県内では、一九年十一月に高崎市の高崎芸術劇場を巡る官製談合事件、二〇年十一月にも沼田市発注工事で談合事件があったが、教訓は生かされなかった。
 前橋市は他の談合や情報漏えいの可能性を再調査し、庁内の原因究明調査委員会を設置する方針。処分は本人と接触して事実確認し、捜査の進展を踏まえて判断するという。
 他に逮捕されたのは、同市今井町の深沢組(現・深沢)の元代表取締役深沢良一容疑者(69)、同市日吉町の女屋スポーツ工事代表取締役の女屋正容疑者(58)。
 深沢のホームページによると、設立は一九七〇年で従業員は八人。信用調査会社によると、舗装や建築・リフォーム工事を手掛け、同市や県などと取引がある。二〇二〇年九月期の売上高は約二億五千万円。
 信用調査会社によると、女屋スポーツ工事は一九八八年六月に設立し、従業員は二十人前後。同市や官公庁、県内高校と取引があり、二〇二〇年五月期の売上高は約六億六千万円。
 県警は七日夜に市役所や両社の事務所を捜索した。八日朝、三人の身柄を前橋地検に送致した。

前橋市役所に捜索に入る県警の捜査員ら=前橋市で


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