国交省の住宅ポイント「空白期間」に不満噴出 「お役所の論理だ」

2021年4月10日 06時00分
 省エネ性能に優れた住宅の購入者らに、家電などと交換できる最大100万円分のポイントを付与する国の「グリーン住宅ポイント」を巡り、制度の対象期間への不満が噴出している。昨年12月15日以降の契約が対象だが、同8月末までは類似の前制度があったため、9月1日~12月14日の「空白の105日間」に契約した人にはポイントが付与されないためだ。だが新型コロナウイルスの経済的な影響に切れ目はない。本紙の「あなた発」にも「不公平だ」との声が寄せられた。(原田晋也)
 「1カ月弱の違いで100万円が受け取れない。国は考え直してほしい」。昨年11月20日に新築住宅の購入契約をした30代の男性会社員(東京都日野市)が話す。3週間後に始まった「グリーン制度」の適用を受ければ、100万円分のポイントがもらえたからだ。
 この制度と前制度の「次世代住宅ポイント」には似た部分が多い。男性は「次世代」の対象期間に契約していたら35万円分のポイントがもらえた。
 だが国交省の担当者は「グリーン制度は、それを知った人が住宅購入やリフォームのきっかけにしてもらうことが狙い。制度を公表した12月15日より前の契約者は対象にできない」と話す。制度開始をこの日にしたのは、政府がコロナ対応の経済対策を閣議決定した日だからという。
 だが元経済産業省官僚の古賀茂明氏は「お役所の論理だ」と批判する。「コロナ対策なら、9月1日から12月14日までに契約した人に支援がないのは国民は納得できない。前の制度が8月で終わるのは分かっており、切れ目なく支援できなかったのは官僚と政治家の落ち度だ」と話す。期間をさかのぼってのポイント付与は「政府の裁量でできる」とも指摘した。
 「グリーン」の以前にあった「次世代」の住宅ポイントも20年3月末だった対象期間をコロナ禍で8月末に延長した。ただ「4月7日に緊急経済対策を閣議決定したため」として、4月1~6日は「空白の6日間」となって対象から外された。

グリーン住宅ポイント制度 コロナ禍で落ち込んだ住宅需要の喚起などが目的の国の制度。省エネ性能に優れた住宅の新築、リフォームや空き家の購入などが、ポイント付与の対象になる。(1)東京圏から地方へ移住(2)3人以上の子どもがいる―などといった条件を1つ満たした上で新築住宅を購入すると、最大100万円分が付与される。ポイントはテレワーク用スペース創設のための追加工事費などにも充てられる。

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