池江璃花子4冠「自分を褒めてあげたい」8日間11レース完走し2枚の五輪切符 競泳日本選手権最終日

2021年4月10日 21時13分
女子50メートル自由形で優勝し、日本選手権で4冠を達成した池江璃花子選手=10日、東京アクアティクスセンターで

女子50メートル自由形で優勝し、日本選手権で4冠を達成した池江璃花子選手=10日、東京アクアティクスセンターで

 東京都内で10日に最終日を迎えた競泳の日本選手権で、白血病から復帰した池江璃花子選手(20)=ルネサンス=が50メートルバタフライと50メートル自由形の2種目で優勝し、出場した全種目を制して4冠を達成した。東京五輪のリレー2種目の代表権も獲得。8日間の日程を泳ぎ抜き、「自分を褒めてあげたい」と落ち着いた笑顔で充実感に浸った。(磯部旭弘)
 「日本で負けるのは今年で最後と決めていたけど、思っていた以上に成績も良かった。これからの自分の記録にも期待できるようなレースがすべてできた」。自身の最終レースだった50メートル自由形決勝を優勝で終えると、疲れながらも言葉に力がこもった。

◆思った以上の疲れ…棄権も考えた

 1週間以上に及ぶ長丁場の大会は、病気になる前の2018年以来。大会初日の3日から100メートルバタフライに出場し、翌日に同種目で優勝。ウオーミングアップやクールダウンを念入りに行い、早めの就寝を心掛けていたが、8日に100メートル自由形を終えると「疲れが思っていた以上にきていた」。50メートル自由形を棄権するか悩んだという。
 それでも翌日には、回復具合を感じ取った。「意外と体が軽いかも、いけちゃうかもっていう感じだった。そのまま最終日まで突っ走ることができた」。最後まで全力で行くのが今回の目標。思いをぶらさず、8日間で4種目、計11レースを泳ぎ切った。
 昨年8月に大会に復帰後、泳ぐたびにタイムを縮めた。最大の目標は24年パリ五輪と掲げた。だが、18年アジア大会MVPなど競泳界のヒロインとして注目されてきた20歳には、1年延期された東京五輪の出場に焦点が集まることも少なくなかった。

◆「決まったからには使命を果たす」

 アスリートとして注目を浴びることは歓迎したい。その一方、まだ復活途上であり、東京五輪は通過点であることも事実。復帰前にはテレビのインタビューで「(病気になり)『五輪』『金メダル』という言葉から解放されてほっとした」ともらしたこともあった。
 五輪の代表選考を兼ねる今大会の前には「期待はしてもらっていい。でも五輪というよりは、今の泳ぎだったり、ここまで戻ってきて結果を出し始めているところを見てほしい」。偽らざる本音をこぼしていた。
 今できる泳ぎを余すことなく出し切り、4冠と東京五輪のリレー2種目で代表権を手にした。「(五輪の代表に)決まったからにはしっかり自分の使命を果たさないといけない。全力でチームに貢献したい」。ありのままの姿が、そこにはあった。

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