「吹矢」で健康増進 「自宅で手軽に」県協会が普及目指す

2021年4月11日 15時33分

5〜10メートル離れた的を狙うスポーツウエルネス吹矢。心肺機能強化など健康増進の効果も期待できる(県スポーツウエルネス吹矢協会提供)

 腹式呼吸を取り入れた動作で健康づくりを目的とする「スポーツウエルネス吹矢」の埼玉県協会が、競技普及を目指している。コロナ禍で大人数が集まっての練習は難しいが、道具さえあれば自宅でも手軽に楽しめる。西田義和会長(79)=熊谷市=は「健康が大切な今こそ、多くの人に吹矢を始めてほしい」と呼び掛ける。 (杉原雄介)
 競技歴十七年の西田会長は「吹矢には腕力や運動能力がいらないので、年齢や性別、障害の有無にかかわらず誰でもできる。吹いた矢が的に刺さった時の爽快感がたまらない」と魅力を語る。
 矢を正確に飛ばすには、腹式呼吸で息を一気に吐き出す必要があるため、心肺機能の強化につながるという。「深く呼吸することで、血流が良くなるのも感じられる」と健康面での効果も挙げる。
 県協会は二〇〇七年に設立。年二回の県大会開催のほか、各市町村の公民館や体育館で体験会にも力を入れてきた。現在の会員数は約四千人。支部も百六十カ所近くに増え、県スポーツ協会への加盟を目指している。会員は定年後に新たな趣味として始めた六十〜七十代が多いという。

コロナ禍でも自宅などでできるスポーツとして、吹矢の魅力を語る西田義和会長=熊谷市で

 順調に普及活動を進めていたところで、コロナ禍に見舞われた。吹矢はマスクを外さなければできないため、飛沫(ひまつ)が拡散する恐れがあると自治体から懸念されることが増え、昨春からは体験会や練習の会場が確保しづらい状況が続いている。県大会も三回連続で中止となった。
 そんな逆風下でも、会員の多くが個人練習に励んでいる。矢を吹くための筒は長さ百〜百二十センチ、矢は二十センチ、円形の的は直径二十四センチといずれも小ぶり。会員たちは自宅の廊下や庭、農家のビニールハウスなどに的を置いてプレーを楽しんでいる。
 県協会は現在、体験イベント開催に向けた準備と合わせ、自宅で吹矢を始めたいという人に道具の入手法などを紹介している。西田会長は「コロナ禍で体を動かせずにストレスがたまる中、吹矢をすれば健康増進の効果があり、気分転換にもなる。若い人にもやってほしい」と力を込める。
 問い合わせは県内各支部へ。連絡先は県協会のホームページで確認できる。
<スポーツウエルネス吹矢> 5〜10メートル離れた円形の的を目がけ、息を使って矢を放つ。矢が中心部にあたると最大7点。1ラウンド3分以内で5本の矢を吹き、規定のラウンド数で合計点を競う。日本スポーツウエルネス吹矢協会は1998年に設立。会員数は約6万8500人。同協会は吹矢で出る飛沫(ひまつ)を可視化した実験を行い、ユーチューブなどで結果を公開。筒先などから少量の粒子が出るが、拡散はしないとしている。

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