<新型コロナ>ワクチン高齢者接種 千葉市から県内開始

2021年4月13日 07時25分

入居者(右)にワクチンを打つ看護師=千葉市若葉区の「秀眉園」で(市提供)

 高齢者を対象にした新型コロナウイルスのワクチン接種が始まった十二日、県内では千葉市が高齢者施設での接種を開始した。 (太田理英子)
 ワクチン接種は、同市若葉区の介護老人保健施設「秀眉園(しゅうびえん)」で実施。七十〜八十代の入居者十人と職員ら十人が接種を受けた。施設によると、施設の看護師がワクチンを打ち、医師が問診などを行った。接種後に副反応を示した人や体調を崩した人はいないという。
 同施設ではこれまで感染者は確認されていないが、入居者の大半は相部屋で過ごし、感染者集団(クラスター)が発生しやすい環境。今後、残りの入居者約百人と施設関係者約百六十人の接種を進める。秋元隆英施設長は「大きなトラブルはなく安心した。陽性者がでないうちに接種を完了できれば」と話した。
 市新型コロナウイルスワクチン接種推進室によると、今後は市内約三百六十の高齢者施設を対象に、相部屋や対象者が多い施設などを優先して接種を進める。一般の高齢者には、今月下旬に接種券を郵送。予約の集中を避けるため、四区分にした年代ごとに予約時期をずらす。接種はワクチン供給が安定する五月中旬以降となる見通し。

◆各自治体はいつから? 8割が来月以降、または未定

 十二日に千葉市で始まった新型コロナウイルスワクチンの高齢者向け接種は今後、県内各地で実施される。県内各地自治体に接種開始時期を取材したところ、八割近くが五月以降または未定で、多くの高齢者が接種機会を得るまで時間を要しそうだ。
 今月中の開始を見込むのは十一市で、二十六市町が五月以降、十七市町村は現時点で未定。ほとんどが施設入所者や入院患者から始める。自宅暮らしなどの高齢者の接種は具体的な日程が示されていない例も多い。県南部の自治体の担当者は「施設関連以外の接種は多くの申し込みが予想され、ワクチンがいつ何箱届くのか情報がないと予約枠や日程が決まらない」と説明。「多くの高齢者に打てるのは六月や七月になるかもしれない」と話した。
 一方で、現時点で施設入所者以外からの接種を決めているのは銚子市と旭市、神崎町、東庄町、御宿町。銚子市の担当者は「自宅で暮らす高齢者は行動範囲が広く感染リスクが高いなど総合的に判断した」と理由を説明した。
 接種方法について、主に個別接種で対応する我孫子市は「かかりつけ医が最も安全に感じてもらえる」。一方、いすみ市は市内三会場を使った集団接種のみで「短時間で効率的にできる」と利点を挙げた。
 茂原市など七市町村では、住民は居住地をまたいで接種できる。長生村の担当者は「村に大きな病院がなく、村民の多くが茂原市で接種するだろう」と話す。鴨川市など安房地域四市町も広域連携する。
 君津市は交通弱者対策で七十五歳以上に接種会場までのバスやタクシーの交通チケットの配布を検討する。流山市はワクチン接種に携わる看護師の募集を十二日から始めた。千葉市の担当者は「接種が本格化すれば予約の受け付けなどさまざまな問題が出て、人手不足の懸念がある」と話した。 (鈴木みのり、山口登史、中谷秀樹)

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